2004/05 Diving log

もち米を詰めて 煮るという手もある… 04/06/28 (月)

その季節ごとにダイバーを魅了する生物がいるのですが、まぁ ワタシの潜る海で今時分話題になるのは”ハナイカ”(写真→)

ハナイカで無くても、イカというヤツは結構綺麗。
生簀で泳ぐイカを見た事があれば、あの綺麗な身体と動く色柄とひらつかせるミミの優雅さが解る筈です。

イカとかタコってのは、アホの例えの様に使われてても、全くどちらも 本人達は素敵なモンです。

ハナイカの印象は、先日も書いたけども 大人しい時は、おぼろコンブをまぶしたオニギリみたいで、一瞬ガイドSさんがワタシに何を見せたいのか解りませんでしたよ ゴメンナサイ。
イカというにはスタイルも悪く、泳ぎも上手そうに無い このハナちゃん、コイツは怒ると急に南国カラーに変身し、胴体を縞縞模様にしてくれる。つまり本人必死の威嚇なんだけど ダイバーは拍手喝采ってなワーケ。

動き回るけども、泳ぎがヘタクソなので、ハナちゃんこっち向いて〜♪も、一回ね〜♪なんて写真も撮り放題。
またまたダイバー拍手喝采。
やんややんや。

それにしても、ハナイカは刺身になるのかな?若しも刺身にしたら、この胴体部分の凸凹はどうなるのかなぁ?
桃色黄色斑点模様のゲソを茹でたらどうなるのかなぁ?

我が家にですね、イカの刺身大好き星人がいるお蔭で、昔 トロ箱一杯のイカを刺身にした事がある。当時暮していた萩市はイカ漁が盛んで、丁度イカが大漁。イカ刺身星人は、めざとく家まで運び込み、これを下ごしらえして冷凍保存するようにと、アタシに指令を出したのだわ。たった一人でトロ箱一杯ですよ?!

噂のハナイカ

静止画では解らないけども、身体の色模様が波打ち変化する

忘れもしない。あれは寒い寒い12月だった。
くっそー、あの時 冷たさで真っ赤になった手で、イカの皮を鬼畜の様に次々と剥ぎ取りながら、

お前等 なんでこんなに大勢で捕まったんか。

ええか、もう、捕まるな!

アカギレが痛いわっ!

と、台所で怒り狂ったのを懐かしく(怨みを込めて言う)思い出したので ここに書き残しておきます。

 

04/06/25 (金)

岩の横にころりと浮遊しているゲンコツ一つ。

妙に喜びのオーラを滲ませて、アタシにガイドSさんは、
は、早く見ろ 早く見ろ♪
と指を刺す(声はしないけど聞こえた気がした…)。

早く見ろオーラの勢いに圧され、
はいはい 見ます 見ます、
直ぐ見ます!

すると其処には、なんかしらないけど
おぼろ昆布をまぶしたオニギリが…

かーーーーと 思いきや…

噂のハナイカさんで らっしゃいました。
(6/24日記の、上の写真のヤツです。)

冷静な時のハナイカは泥砂色なのねぇ。
ふーん、けっこデカイじゃん(♀)。
初め何が転がっているのかと思ったよ。
しかし、やっと逢えたねぇ。

カラダにビロビロと波打つ縞模様、熱帯の花の様な足。
冷静な時よりも 君、怒った顔が素敵だよ。
と、誠に勝手な罰当たり人間は呟いてみたりする。
 

散々写真を撮り、アタシは別れを告げる。
ハナイカはやっと開放されて、砂泥色の装いに戻り、岩陰で あーー怖かったよ 怖かったよーー…などと呟きながら、ほっと胸を撫で下ろしていた(…後半空想)。

 

ハナイカ、それはコウイカの仲間だそうで、食べれないそうです。
食べれないのか、一般的に食べないってのか解らないんだけど、スーパーでは売ってないイカですね。

イカの癖に威嚇時、足がピンクだったり、カラダの一部が黄色だったりする上、ちょっぴりしか見られないから、ダイバーはハナイカ大好き。

スーパーで買い求められる生き物はアタシ達の食事を支えてくれる程存在するモノだから、生物ウオッチング的にはレア種じゃぁ無い。だから海で出遭っても、ダイバーは喜ばない(よーな気がする。)
ダイバー人間は、どうして食えなくて、滅多いないヤツが好きなんだろうなぁー。
頭の隅に疑問が走る。
そして、やっぱりミーハーなアタシは疑問を2分で忘れ、更に足ヒレをぱふぱふし、カメラを握り締めて海の底を進んで行くのでありました…@更に続くのさ。

セトリュウグウウミウシ

たつのおとしご

マツカサウオ

 

しずかな 海へ 04/06/24 (木)

ハナイカ

静かな静かな青海島。

今日はダイバーも非常に少なく、雨模様の海は波も忘れたように静か。

だから、アタシも そっと静かに潜行して、ゆっくりまったり海の底。

 

所が、流れる時間の静かさとは裏腹に、生き物の顔ぶれはとても賑やか。

 

 

 

どうやら今日、ファンダイブはワタシだけ。
こんなに贅沢な青海島を、
一人占め し放題。

 

ま、満腹です…♪

 

今日は物凄く良く眠れそうですよ。
届いた沖縄のウミウシの本でも読みながら寝ましょうかね。

海の夢、観れたらいいなーーー。

おやすみなさい。

(詳細は明日からチビチビと書きます♪)

オルトラマンワラエビ ウルトラマンではない

 

今夜も 眠る 04/06/12 (土)

水面を境として世界が変わるのは、景色や生物うんぬん以前にアタシが通常にアタシが生きていられる世界と、本来ならまったりなぞしてはいられない、覗くことなど出来ない世界だということ。
小学生でも知ってるよと、陸地で解った風に思うでしょうが、実際揺れ動き続ける足の立たない海の原で、さあ その中に入ろうというのは、やっぱり時として恐ろしいと感じてしまうものなのよ。

疑い無く夢中で潜る時はいいのだけども、いいのだろうか いいのだろうかと ふっと心配が頭を翳めると怖くて仕方がなくなってしまう。
濁ってて先が解らない海は、アタシの不安を見下ろしているようです。

この話題はきっと何時までも書き続けるだろーなと思いますね。
アタシの性分でもあり、何時までも海は怖いものだと思いますね。

そこで話しは突然変わるんだけど、昨夜の夢が忘れられないのでご報告。
それは、パンツも履かない生まれたまんまのワタクシが、全くそれを可笑しいとも思わずショッピングセンターを歩いてる。
ただ、バスタオルを肩に掛け、すたこらすたこら歩いている…てな夢。
言っておくけど、バスタオルを肩に掛けて全裸ですたすた歩くなんてのは、家の中でもアタシはしませんで。

物凄く当たり前風に歩き廻った自分のその夢が、目覚めてからも強烈で 仕事場に着いて直ぐに同僚に話しましたね。
そしたら夢じゃなくて、ホントに夜中にやったんじゃないかって言われましたよ。
そんなじゃ アタシは夢遊病やんか。ハイジやんか。

やってません。
自分の名誉の為に言います。あれは悪夢です。

そんなコトでね、水面の境の如く 無意識を見下ろす夢の境も 相当オソロシイわよと思ったのであります。

 

目に 写してみたい あれやこれ 04/06/10 (木)

相島より油谷湾に戻る 湾に着くと大雨だった

さて、又話しはダイビングに戻ります。

昨年仲間から逸れて浮上し、真っ青体験をしたポイント オニゼに二本目潜りましたよ。

「あぁ、来たよオニゼ。去年はどうも世話になったな。アタシは生きてるよ。」
と、ココロの中で語ったね。オニゼに。

ダイビング終盤、浮上前に安全停止ってのをやるのね、まぁいきなり つるっと海の上にあがるとカラダに悪いからってヤツなんだけど、ロープに掴まって、未だ底にいる仲間を見下ろす景色は、しみじみと 先程までの我が身を見詰めているかの様ですね。

更に一緒に安全停止をしてる仲間の砕けたエアーがアタシのカラダを、わぁとカラダを包んでしまうと、嬉しくなってしまう。スターダストだ、桜吹雪だ、ライスシャワーだ、きゃーっ きゃーっ って感じ。

細かいエアーに包まれると、これは綺麗だと見詰めてしまいたくなるけども、見詰めようとすると揺れ動き上昇する無数のエアーに、目の焦点が合わなくなってくらっと眩暈を感じてしまう。

見詰めていたいんだけど 見詰めていられないわって、他にもそんな綺麗なもの色々あるね。
そして、見詰めてみたいんだけど 見る事が困難だわってモノも、もっと色々あるね。

いや、全く。
見逃したあれこれを思い出すと非常に残念で仕方が無いけども。

でもね、聞いてよ あのね、先日ワタシ達が潜る青海島船越に深海魚が出たのよ。
ワタシはその時潜って無いから遭遇していないんだけど、丁度その日は海中でビデオ撮影を何時も楽しんでいる方が潜ってて、ビデオ撮影したらしいのね。後でこれは”フリソデウオ”の成魚だって解り、
日本で初めてビデオ撮影されたぞと、TVニュースに出るわ新聞に出るわ…
アタシもHPや新聞で”日本初撮影”ってのを知り、飛んでショップに行き、録画したニュースを見せて貰いましたよ。
大興奮ですよ。
フリソデウオのバックに、しっかりMちゃんが写ってるのもスゴイしー。

ビデオを持った方が潜った時に、フリソデウオが登場するなんて そんな偶然の出遭いがあるのですね!
全く 全く 感動は尽きません。海って。

そう、それにさ フリソデウオ初ビデオ撮影は何よりもスゴイけど、フリソデウオと2ショットってのも日本初撮影ですよね?!
ものスゴイっ!って感動してるんですけどー、羨ましいーーっ!(
←インストラクターMちゃんに叫んでみた。)

 

南の 光りの 力 なのかな 04/06/05 (土)

ブリになりましょうよ♪の続き、、、じゃぁなくて 海の色の続き。

南の海の、雑誌に載ってるトロピカルな写真。あの、塗った様な青さ。
あの青ななんだのだ。
目の前には灰暗色の海。マスクをつけて除く海底は懸濁した灰録青色。
海の色は何で決まるのですか?

ベースになってる地盤のカラー。ワタシの潜る青海島や相島の地盤に眠る、昔々の火砕流の重い記憶。
その中に茂り揺れ動く、女の髪の様な海草ら。

化粧して塗っても隠せないシミの様に、地べたの色は浮き出るものなのかな。
青海島の沖には砂地が広がっていて、それは潜ると透視度の良い日は他所の星みたいでね、不思議で静かで、とてもとても美しくってワタシはずっと見ていたいトコ。
砂地辺りを陸地から探すと、やっぱりそこら辺りは青いのよ。

日本海に流れる潮そのものに色がついているのじゃなくて、抱きこんだ地盤の色をワタシ達の海の色と思っているのかな。
全く、とても本当のことを知りたいわ。

でも しかし、やはり南国柏島(四国)の海は、ベースが砂地じゃぁあなくっても、何所でもきちんと水色だったのよ。
色っていうものは、なんなんだろうか。

 

ここから 6月じゃん… 04/06/02 (水)

黒々としている日本海。
この日の様に季節柄濁りがある時もそうだけど、昨年やった雨天ダイビングだって、幾重にも盛り上げる波々が不透明に黒くって、ダイビング雑誌の写真の様に、トロピカルなのよ♪赤やキイロの魚達が躍ってるのよ♪アナタもイルカになりましょうよ♪風では絶対にない。
言うならば、アナタも
ブリになりましょうよ♪なのだ。

晴れた時などは潜行時、深い深い空の底に落ちて行くようで、胸が押されて言葉が無くなってしまう。
真面目にそう思う。

これまた昨年、ワタクシが秋に四国柏島でダイビングをした時、海の色が全く違うのに物凄く驚いた。
あの時も、毎日曇天&雨天だったのに、見下ろし潜行した海は なんと水色。
魚が違うのは解るけども、海の色はどうして違うのでしょう。
砂地なんか呆れる程に美しく、珊瑚棚には魚が満開。
どこで写真を撮っても、ワタシたち何時でもOKよ と、微笑み踊ってるじゃありませんか。
海のテーマパークみたいですよ。ミッキーなんかも出て来そうですよ。
あの時は、ダイビング雑誌の写真はデタラメじゃないんだ!と、この目で確認し、固くココロの握りコブシを振り上げましたね。海底でアタシ。

いや、魚のハナシじゃないの。海、海の色のことよ。

海を抱く山口県山陰側。
切立った奇岩絶壁は、そのまま海底にも伸びていて、海の中も絶壁になっていたりする。
ワタシが良く潜る青海島も、この萩沖も、もっともっと広いこの一帯は、昔々火山があって、溶岩やらが盛り上がったり皺くちゃに動いたり潰されたり、ほんで海になっちゃったりして、波にこれでもかと削られたり。
岩そのものはこの目で見ても黒くて猛々しく、火砕流生れだと納得してしまう。

岩場の間に見える砂地(?)は、経験の少ないワタクシが潜った辺りについてのみ言えば、実に荒削りで、砕けた貝やヤギや、やっぱり岩がゴロゴロしている。

ホントの事は知らないけども、ワタクシの知り得ぬ遠い昔の元気な地球を、父 母として 今、目の前に広がる日本海だから、総じてこの海は こんなに男らしいカラーなのだ!
…とか なんとか、勝手に納得してしまっているのでありますが…やーっぱり ホントの事は知りません@更に続く予定。

 

”潜りましょ” 04/05/31 (月)

50mまでドロップオフになっているというポイント、ライオン岩。
アタシはね、こんなだから背伸びはしないの。ふつーのポイントでいいの。
全くふつーでお願いなの。
とかなんとか思っても、呆れる程のベタ凪で船はさっさとライオン岩へ走り出す。

久しぶりのバックロールエントリーは爽快でした。
ストレスが溜まって腐りそうな時は、このバックロールエントリーだけを、ぼっしゃん ぼっしゃんと何回もやっていたいもんです。なんとなく。

バックロールエントリー、背面落下さらば地球よ。
しかし きちんと、こんにちは海。目の前には泡の花。

日本海と 相島と そしてダイバーがエグジットする梯子

しかし、泡の花が咲き乱れたその向こうに待っていた海は、

げっ…

アホみたいに広い海。
六月を迎えるその海は、この日の空のように青く曇り、漠々と広がっていたのでありました。
この中に今からアタシは沈むのか?!

そう思った瞬間、む、無理です!

と、訴えたのに、さっさとSさんのあの 何時もの「潜りましょ。」に押されてずぶずぶと青い混濁の中にカラダを沈めていったのであります…更に明日に続く。

 

またきたよー 相島! 04/05/30 (日)

漁船はやる気満々で進む 波もやる気満々で弾ける

昨年、波に転がされるがままに一人はぐれて浮かんでしまい、ひっかかった岩場で涙した、忘れもしない萩沖の島 相島(あいしま)。
乗って来たボート(漁船)を見つけ、そりゃ無心で泳いだよ。
今まで生きて来て、こんなに必死で泳いだ事は無かったわ。
パニックってこんな事を言うのね。
でも行動は一応まともだった(筈)よ(多分)。
泳ぎ疲れたワタクシは、船にぶら下がっているブイに暫く掴まっていたわ。
誰か見付けてぇーって思いつつ。
こんな時、人間って泣いたりしないものなのね。

教訓…波のある日はブイに掴まっても休息には絶対になりません。

上下左右に好きなだけ振り回されて、泳ぐよりずっと辛い。
アタシは生きたまま死んだ気分よ。
なんまんだー。

てな、事があったんです。昨年。
後で思えば浮かんで岩場に乗り上げただけなんだけど、あの時は 衝撃でプチ遭難気分だったよ。本当の遭難に”プチ”なんてないんだけどね。

さて、
本日 購入予定の車の納車が後日になったんで、アタシはいそいそと海へ。
行く先は、おほほのほ。
いざ相島!

白波ーーーと叫びたくなる…某酒の名前が頭に浮かぶ

懲りないって言われそうだけど、懲りないって事も生きている内じゃないと出来ない事よ。なーんてイイワケ。

(明日に続く…)