2004/12 Diving Log

いただきます 04/12/24 (金)

クリスマスイブ、ケンタの前には長蛇の列。
スーパーの惣菜棚には並ぶは並ぶ、鶏、鶏、鶏、鶏、鶏、鶏、鶏…
食肉コーナーもやっぱり鶏、鶏、鶏、鶏、鶏、鶏…
何処からこんなに集めたのだろと、くらっとするその数は、キビナゴの群れも真っ青よ。
 

   朝焼け小焼だ
   大漁だ
   大羽艦の
   大漁だ。

   浜は祭りの
   ようだけど
   海のなかでは
   何万の
   鰮のとむらい
   するだろう

てってな金子みずずの、鶏バージョン。あぁこのネタ、去年も書いたなぁ…いやしかしそうなのだ。

キリストの誕生日、人間は確かに罪深いの図。
手に掛けたイノチは、きちんと受け継ぎましょうぞ。と、おもわん?
いただきますとは、そーゆー意味よって習ったし。

ムラサキハナギンチャク 海底でそよぐ触手は固体固体で少しづつ装いが違う

ともあれ、今夜はクリスマスイブ@ダイビングの話とはちょいずれました m(_ _)m

 

網 (2)04/12/23 (木)

ウミサボテン

ご飯はね、残しちゃいけないよ。
残すとね、目がつぶれちゃうよ。
って、言われませんでしたか?子供の頃。

今でこそ、何でもパクパク(大量に)食べるこの私、子供の頃は食べられないモノが多くってね、肉は大嫌い。魚も苦手(鯖と鮭だけは好き)。
通常食べる事が出来るのはご飯とパン、そして野菜だけ。
バナナもリンゴも 出されたそのものを最後まで食べ切る事が出来なくて随分叱られたもんです。

学校の給食なんて、当然大嫌い。
給食が無いなら、どんなにいいだろう!って、そう真剣に思っていましたよ。
最後まで教室残されて、無理やり食べさせられる子供の一人がいつもワタシだったもん。

あのさ

説教的に言うのは嫌い。
でもさ、網に掛かるイノチをみるとね、素直に思うのよ。
どんなものでも、イノチが皿に盛られるのだから、やっぱりちゃんと頂かなければいけないなって。

好き嫌いが激しくて、随分食物を生ゴミと化して過ごした子供時代、ごめんなさい。
あなたたち、ワタシを通過しなかったけど ワタシの何処かでイノチを受け継いでいる事を祈ります。

@真に思うの ごめんなさい。

…まだ しつこく続く

 

 (1) 04/12/21 (火)

クサウオ 産卵のために浅場にやってくる

絡まり動けないが ゆっくりと呼吸をしているのが痛ましい

網にかかるという事は、自分の望まぬ方向に自分で絡まってゆくんですね。
広げ張られる魚網に絡む 産卵の為に浅場にやって来た深海魚クサウオ。
冬の紫津浦には、毎年この魚が見られると聞く中、ワタクシは一度も出遭えなかったんですよ。
で、やっと出遭えたクサウオは 魚網に絡み身体で息する痛ましい姿でした。

ぎょっとして目をやると、次々と5匹。
ワタクシは人間なので、魚が網にかかって感傷的になるのは奇妙ですがね、やっぱりこの画面は見てはいけないものを見たような、カメラなぞ向けては申し訳ないような、しかし これも”海”なのだと撮影。

かつて、この紫津浦で やっぱりこんな風に魚網に絡まった、それはそれは立派なサイズの天然真鯛を見た事があります。
真鯛は歯を剥き、じっとダイバーを睨み付けておりましたね。
魚は、常々感情豊かで表情があるものなのだと、関心しておりますけどね、
恨みという感情ももっているのだわと ワタシはその姿を直視出来ず、場を離れるまで目を伏せておりました。
一緒にその時潜ったガイドMちゃん、覚えていますよね。

クサウオは顔があどけないだけに、網にかかる姿は大変痛々しい。
こうして体力を落とし、絶望した所で引き上げられ、クサウオか!なんだ食えないぞって捨てられちゃうんですかね。イノチってなに〜 生きている意味はなに〜…@吼
クサウオの身体に魚網がめり込むその上を、キビナゴが どっと光り群れ流れて行くのも 又、あまりに無常で、でも、やっぱり 感傷的になるものを相手にしない海に ただ無言になるばかりなのでありました。

…う〜ん まだ 続くかも

 

イメージは Gray 04/12/20 (月)

少しでも動くと砂泥が巻き上がり、被写体は煙幕の中になってしまう

いたるところに咲くハナギンチャク 妖艶な姿

海中で巻き上がった砂泥は、煙幕となって被写体を隠してしまう。
全く、あぁ〜あ…って事になり、諦めて移動するのですが、巻き上げてホントに困るのは、一緒にいる筈のダイバーまで見えなくなる事よね。
海中孤独は味わってみないと解りません。ぞっとしますよ。

海ってのは、水だから遠くまで見渡せるとか思いません?
見えないですよ。海の中は透明な水じゃない。高濃度にあらゆるものを抱き込んでいるものなんだって、やっぱり自分が沈んでみてホントに感じた事です。
そして、海の中は砂地や岩ばかりじゃなくて、こんな泥地があるってのも 潜るまでピンとこなかったですね。

紫津浦の海底は、なにやら柔らかな泥で覆われて、指で押してゆくと ずぶりずぶりと指が埋まってゆく。
湾内に位置する為か、深場を周っても外海にみられる あの美しい砂紋も全く無い。
ただ、漠々と泥地が延びていて、生物が作った無数の穴が広がっている。
押しては返す波の無い湾の海、それはその底に模様を描かないんですね。

考えれば当たり前で、でも やっぱりこの目で見ると なるほど!なるほど!と膝をたたいてしまう。
体験とは何よりも重いのです。これ、基本ね@まだまだ 続く…

 

 湿布人間 誕生 04/12/17 (金)

お世話になっているシーアゲイン MIKIちゃん撮影  Sさん 体調が悪かったそうで申し訳ありませんでした 本当にいつもお世話になります ありがとう!

 

本日見事に両下肢筋肉痛。
カラダを動かすとがしゃーんがしゃーんとロボット音が聞こえそうです。
オノレの中で。

今期初ドライスーツでのダイビング。
ウエットに比べ浮きやすく動きにくい。そしてやっぱり寒い海の中。
(強がりはいいません。潜るのに苦痛はありませんよ、大丈夫です。でも寒い。人間ですもん 12月ですもん@余談)
砂泥地の紫津浦は、チョットでも海底は蹴ると どっと巻き上がり写真なんぞ撮れない状態になるのでね、浮力をとりながら潜っていたんですがね、おぉ♪被写体!と思うものを見付けた時、いきなり止まれないんですよ。
惰性で進み近づきで止まって着底しちゃう。
じゃ、後ろに戻ればいいじゃんって思うでしょ?陸地じゃそうしますよね。
でも、そうはいかないのよね@砂泥地の海底。
動けば僅かであっても どっと巻き上がり一瞬にして濁ってしまう。
濁ると当分その場所は駄目。海の中の写真撮影って 陸地と全然違います。

殺風景な紫津浦には、外海にはいないハナギンチャクが沢山暮らしてる。
ハナギンチャク達はそれぞれに色姿が違うんで、衣装を鑑賞するのは面白い。
でも、ハナギンチャクがいる度に BCのエアーをいちいち抜いて着底するのって、貧乏性のワタクシには大変勿体無い。気持ちだけBCのエアーを抜いたら 足を反らせバランスをとり写真撮影。

右の写真はその模様です。
必死で足を反らせ、浮遊感ある海中でバランスをとろうとしてるの図(^_^;)。

と、まぁ そんなこんなで本日の筋肉痛はこんな風に作られました@あぁ 痛い!がしゃーんがしゃーん。
ちなみに、昨日 海の中で写真を撮るたびこんなポーズしてましたからね、何度も攣りそうになっとるんです。
海中足攣りはゴメンなので、攣りそうになる度に海中筋伸ばしをしたりとかね 、やっぱり年よね全くだわ なーんて思いながら 海中技を色々しとったっちゅーワ〜ケ。

未来70歳のアタシ 冬は紙おむつして潜るかもね@いや、ホント…まぁ どうしましょう…ねぇ。

…明日に勿論続くよ 続く

 

BirthDay Diving 04/12/16 (木)

ヒカリウミウシ ウミウシだけど サイズはでかい

砂泥地の紫津浦 至る所にカレイが擬態している だまし絵の様で見つけると結構嬉しい

汐でですね 雑多難々あれやこれ、40歳を迎えたオノレを清め祝おうと いざ海へ。
生まれてきておめでとう。こうして好きな事が出来る自分 おめでとう。

こうして一年通して海に潜るのも、人様に言うのにはナンなワタクシの節目がありました。
遠い、自分の行った事のない所に行き、普通なら 見知り得る筈が無いものを見てみたい。
違う世界を覗いてみたい。狭い世界で継ぎはぎされた、そんな理屈に足をとられてばかりいるのは あまりにもくだらないぞ!と、思ったんですよ。
人は誰もが身勝手で、よくもまあ 自分の言い訳の理屈を思いつくもの。

ところが、海の中の生物達も きちんとしたたかで そしてなんとも多様な生き方をしている。
海は魚ばっかりがいるのじゃないのね。
生きるスタイルはそれぞれなのね。ホントにそうだわ。ねぇ アメフラシ。

本日、海が時化ていたので内海(湾内)でのダイビングとなりました。
外の海と湾内は海が全く違います。すると、そこで生活する生物も全然違う。
同じ海でも社会が違うと違うんですね。どっちがいいとか悪いとかってんじゃないんですよ。
その環境に適応するものが 集まって暮らしておるんだなわって思うですよ。はい@明日に続く…