2005/08 Diving Log

たまごを 思う 05/08/09 (火)

求愛、放精、卵、ハッチアウト。 海ではこれが、ずーっと続き これからもずーっとずーっと繰り返されるんだわ。
欲張りなワタシはそこで思う。

ひとつ ひとつでいい 見てみたい。
物凄く普通のイキモノでいい。 話題に上らないイキモノが 命を紡いでる姿をワタシは見たい。

エグジット…浅場の海面に揺れる光は とても綺麗

でー、、砂地に転がる砂茶碗。

初めて見た時、海に投げ入れられた瓦礫かと思った。
その頃、まだダイビングを始めたばっかりだったし、貝というイキモノが産む卵の姿など想像もつかなかったし。

どう見ても 割れたお椀の一部に見えるこれは、ツメタガイの卵塊。
砂を粘液で固めつつ、オノレの卵を練り込み作るんだそうで、産むだけでも一仕事なのに、そんな工作までするなんぞと感心するばかり。

砂地にころんと転がっていると、その形から結構目立つ。
ナマコの放精は 魚から食べられてしまうってのを、この目で見たワタクシとしては、こんな砂地に我が子を産み捨てて大丈夫なんか?と心配になる。
しかし、砂まみれの卵って、食べたくても食べられない代物かもしれない。えらいもんだ。

貝の癖に どこからそんな知恵と技を得たのだろう。

そう思うとウミウシの卵もかなり目立つ。
あの小さい身体よりも 大きな円を渦巻状に産むのは誠に不思議。
一体その身体のどこから それだけのモンが出たのかね?腹も膨れておらのに。産む前のウミウシのお腹って?膨れてませんよね???
どうなんだろう(…ワタシが知らないだけ?)

生まれた卵塊は花の様で、大変無防備。
食べられないから堂々と岩壁に造形作品をひねり出すのだろう。その大胆さのヒミツは何なんだろう(食べられる事もあるのかな??)。

青海島、左の瀬の先に広がる青い砂地。
いつもここで その青い砂漠に見惚れるんだけど、ホシテンスはズボッと潜るし、ホタテウミヘビは首だけ出して寝ているし、こうして砂茶碗もころころ転がっているし、この砂地を篩いにかけたら、静寂に見える砂地の中から きっと腰が抜ける程のイキモノが出てくるんだろうな。

密かにお砂場遊びをしてみたくなる。
胸でそっと 思うだけだけど。

ツメタガイの卵塊 この貝は肉食で貝を食べちゃう

拾った貝殻に 糸を通すような穴が開いていたら、ツメタガイが開けて貝を食べた痕かもしれない

 

99回 がんばったの 05/08/08 (月)

こんなにゆっくり ホシテンスを観たのは初めて

エグジット前、マダコに夢中になり…仲間とはぐれた

で、この度で99本潜りました。
次回は萩市沖の相島で、祝100本です。

まさか この怖がりのワタシが100本も潜水を重ねたなんて と、思います。
その反面、海の中で見たものはどれもワタクシを豊かにしてくれ、潜るようになって幸せ。
素人主婦ダイバーで、海にも生物にも決して詳しくはありません。
が、ワタシが海で見たもの 殊に”嬉しい驚き”があったもの達を、今後も撮影して陸にもってこようと思います。

揺れる船に乗ると、今だ身体中の毛という毛、その毛穴まで総立ち ビビるワタシですが、バンジージャンプ的バックロールエントリー(気持ちとしては、、いつもそうです)で相島の海にお邪魔し、又 わくわくするものを持って帰りますので お楽しみに。

…大袈裟?いや 本人 誠に本気 です。

…明日に続く…かも。

むちゃくちゃ 小さいホソミヤッコ 撮影の下手なワタシは絞って撮るってのがよくわからない 息をのみ只管ピントを合わせるのみ…

 

素人ダイバーは おもう 05/08/05 (金)

ウニの仲間 ぶんぶくちゃがまの空殻に産まれ そしてハッチアウトしたハナイカ…の たまご

素人ですがね…

ハナイカがどうして話題に登るのかって事、ようやく解る気がするの。
台湾海域にいる筈のハナイカが、対馬海流に抱かれてやって来て、それが卵まで産んでハッチアウトするななんて。
いや、だから何?海だからね 広いしねって昔は思っていたのよ。

結局それは気温も水温や、この地球の温度が上がってる事なのね。話しでは南方系の生物の最北端てのが、年々北上してるらしい。

ワタクシは素人主婦ダイバーで、詳しいことは解らない。
解らないけど感じるものはそれなりにある。
コミカルな動きで珍しいハナイカと青海島でほぼ毎年出遭えること、誰も見ようとしない普通種類が、潜る度きちんと確認出来ること。そして、あれとかそれとか越冬したよと聞きくと、嬉しい反面間違っているんじゃないかと思う事とか…。

ところで、、、左の瀬で、6月ワタクシは中国新聞の記者の方と一緒に潜ったです。それが、暫くして新聞の一面にカラーで載って驚きました。新聞は、ワタクシはハナイカとの2ショット姿で実名入り。

全く人間、生きていると思い掛けない事があるよと、当時うちの家族や親戚に語り合ったもんです。
新聞一面記事登場が、事件事故以外で
兎に角本当に良かった…と。

この度、ぶんぶくちゃがまに産み落とされていたハナイカの卵(ヌケガラ)は左の瀬、おぉ!その新聞ネタのハナイカを発見したと同じ左の瀬。
高確率にあのハナイカの子供?!まじまじ?お前はあの海底歩行ハナイカベビーなのね!!

まだ見ぬ君、この海に生まれたのね。その君、 君に確認したい事がそりゃ沢山あるの。
通じる言葉はないけれど。ないけれと沢山なの。

なーんて…続くのです。

 

おめでとう 卵のヌケガラ 05/07/28 (木)

ホシテンス 砂の中へ凄い速さでもぐりました すごっ!

卵の中でハナイカの赤ん坊が動いているよ、もうハッチアウトよと聞き、あの南方系ハナイカがこの日本海で卵を産み落としハッチアウトするの、ほら日本海生まれのハナイカよって、是非とも撮影したかったです。
思い過ぎかもしれませんが、南の生物の筈のものが こうして青海島で卵となって生まれるということに、単に南のものがいて珍しいよってだけでいいのかなーとか、、なんか そんなん。

兎に角生まれちゃったのね おめでとう。
昨日までブンブクチャガマの借家にいたハナイカベビー、君は青海島の海に一人で飛び出たのね。

今日は一本だけ潜り、自宅に戻ってマッハで着替え、娘が宿泊している広島へ向かいました。
新山口発 3時20分の新幹線。青海島で潮風に吹かれて物凄く気持ちよかったんで、ここにいたいなぁ…と思いもしたですが、今日ばかりはそうもいかず新幹線に乗り、路面電車やバスに乗り、そして山口にとんぼ返り。

なんだか、一日いろんな場所に身をおいて、頭の中も随分系統の違ういろんな事をどっさり考えて、解決するのかと胸が切なくなるようだったり、不完全燃焼だったり、でも充実している様なないような へんてこりんな一日でした。

…えーっと 続く…。