2005/11 Diving Log 

いきもの と いうこと 05/11/27 (日)

沈んだ魚網の奥からタコの足が…

 ワタリガニを捕まえる

タコの孵化、歯を食いしばり カラダ震わせ タコの子供を指す指は漫画の様に上下に震えたよ。
晩秋の海底でワタシは何をしてるんだろうね。
生活するのに必要の無い事である。しかし、ワタシにはどうしても必要なシーンでもある。
叶うなら 存分に見せて貰えるのならとここまで来たの。すみません こんなワタシで。

ダイバーの姿に 落ち着いて食べられないタコは…

体にしっかりと掴み その場を去る

蛸壺の前から離れがたいカラダはガクガク震え、そーしてまたもや見つけたのはタコ。
タコばっかり見てて、タコの子がぼろぼろ生まれるのを眺めて、またタコ。ベエイはタコの海だぁ。
それもワタリガニ付きだぁ。

魚網からゴムのよーなカラダで出てきたタコ。
ダイバーがこれでもかと眺めるから、鍋に入れて食べたいサイズのワタリガニを腹に抱えて逃げまくる。
へーーーーっ!タコって こんなにでかいご飯持ったまんま ばんばん泳ぐんだぁ。
アタシも三つも四つもスーパーの袋抱えて、ばんばん駐車場まで走れるよ。おんなじだねぇ♪

タコと目が合う

ワタリガニは落とさない

今回、沢山撮影をしました。
そうして二本目、海底でいきなりデジカメが動かなくなり電源も切ることが出来なくなりました。
書き込みのトラブル…って感じなのですが、撮影した筈の殆どのデーターが、この時一緒に壊れました。

でも、とってもよいものを贅沢に見せて頂けて 本当に嬉しく思ってます。
今回のタコ観察も、そして今までワタシが観て来たナマコやイカやクモヒトデ…そしてもっと沢山。
ワタシがここにある沢山の素晴しい生物とその生活するシーンを見ることが出来たのは、ガイドしてくれたインストラクターの方々と、その時々一緒に潜ってくれた沢山の方達のお陰です。
こういう観察は一人では出来ないことです。皆様 ありがとうございます。

生物の生活を見ることで、ワタシは自分の生活を考える事が出来ます。
必要以上に求めている様で、随分けったいなオンナだと思われるでしょうが、<いきもの>として同じであり、限られた時間を過ごしている姿やその生き方の多様性を、これからもこの目で見てゆきたく思います。

上の画像は動画撮影したものを動画編集ソフトで無理やり開き、強制終了と戦いながらPrint Screenでコピーしまくりjpg保存したものです。<海でみたもの>のページでコマ送り動画をUPしているものも同じです。
記憶という形で胸の奥に仕舞っておくには勿体無い、ワタリガニを捕らえたタコの素晴しいシーンでした。

 

あたまの中は たこだらけ 05/11/24 (木)

タコ画像、連発する強制終了に足を掛けられながら、ただもう しつこさだけで作業しました。
画像を撮ることについて、ワタシは決して上手くありません。
が、今回 長い事蛸壺にしがみつき、もっといいショットも目にしたし、もう少ししっかりと撮れていた…筈なんです。

で、巻き上げた砂だか、浮遊物だか解らないようなタコの赤ちゃんの動画が出来ました。
壊れまくりのデーターを掻き集め、張り合わせて創ったので動作が心配です。
皆様のPCで正常に動作出来ますでしょうか?若しもおかしくても、ウイルスじゃありませんからね。

念願の、タコ・ハッチアウト。その感激を伝えたいですが、これ以上無理です。
長い事潜水し、本当に沢山撮ったですが、殆どのデーターが壊れているのでこれ以上動画が作れないんです。

これでワタシ、海でタコに出逢ったら ただじゃすまないオンナになること必至です。
ましてや、又 タコの卵に出逢ったら…
この無念が燃え上がり、人間変わるかもしれません。
こーゆーとこ、自分ながらマトモじゃないなーと 少しおもいまふ。。。

<海でみたもののページに(ヘボい)タコ動画UPしました。興味のある方、ご覧下さい。>

 

そして タコママは… 05/11/23 (水)

卵を包むその膜。子供と一緒に食べ、葡萄の皮のようにペッと出したらわけないように思えるのに、卵の中の稚タコを、(見る限りでは)周りの魚は狙おうとしてませんでした。

思えば アオリイカはもっとそうで、産むだけで誰も卵を守ってない。あれなら食べる気があれば、猿が山の柿をとるより簡単なのに、誰も食べている様子が無い。タコは少なからず、親が食べられないよう保護している様子から、手薄になれば狙われるんだろう(…多分)。むしろその必要すら要らないイカの卵の房は なかり謎。何かふかーい秘密があるのだろう。

それにしても、痛んだカラダで子供を守るタコママ。
どうやらその後、最後の子供を見送り 静かに消えてしまったとのことで、ママ お疲れ様でした。しかし…あれだけある卵が全て孵化したと、どういう感覚で認識したのだろう。

蛸壺から、ワタシのお勤めはこれで終わったわ なんてタコ語で呟き這い出て来たりするんですかね?そうして、何処でどんな風に二度と開くこと無いタコ瞼を閉じるんでしょうね?

さて、撮影したデジカメ動画のこと。

ハッチアウト直前の様子

ワタクシ的には、非常に大切なデーターなのですが、今回 その大半を海底で失ったんで、あまり偉そうな事は言えません。しかし、ほんの少しばかり残った部分もあります。
ハッチアウトしている子供が、どうか一つだけでも写ってないだろうか…と祈る様な気持ちでしたが、ほんの少し…それは、まるで風に舞うゴミのように写ったもの(ボケ画像)を見つけました。

う、う、ううううう うつってるーーーーーーー!!!@絶叫

壊れたデーターを無理やり編集してるので、作業途中いきなり強制終了の連続。
作業はチビのウミウシの歩行の如くですが、タコハッチアウト動画のUPを、どうかお楽しみに〜。

…明日も タコ話しさぁ〜

 

いーえ タコは タコ 05/11/22 (火)

卵を守る足の肌は 既に光沢を失い疲れを感じます

破損したと思われる画像、悪あがきの末 ほんの数枚取り込めました。
動画もですね、ヘボぃのが少しだけ見れます。嬉しいやら(かえって)悔しいやらで こりゃ精神衛生によくないですね。
どうにからなんのでしょうかね。

さて、続き。

生まれた小さいイノチ。
肉眼で見る限りでは、かつてみたヤリイカのハッチアウト直後のものと誠に似ている。素人目からして、タコらしい姿には思えない。お互いを拡大して比べたら、アンタはイカね、アンタはタコね はいアンタもタコね。なんてちゃんとそれぞれ違ってているんだろーけど、一見似ている。

一緒にハッチアウトを見たガイドIさんは、エグジット後、タコの赤ちゃんは生まれて直ぐでも体色を変えるねと言ったけど、マヌケなワタシはウエットスーツで微動だにせず、ただ 蛸壺を延々70分も80分も覗き込み続けて骨の髄まで冷えました。オノレの意志で止められない、海底ぶるぶるオンナの無念です。あれだけ観たのだから、そーいった ちゃんとポイントを抑えた観察をしなくちゃイカンですね。海底で怪獣的我慢をしてみても、やっぱりアタシってば詰めが甘い。

まぁ、こうしてガクガク震えながら、念願のタコ誕生に酔いしれておったのですが、タコ親子はどこまでも真剣。
そりゃ当然の事で、蛸壺の周りや、更に壷の中で魚達がタコベビー誕生と同時に食べてやろうと待ち構えているですからね。
ふむ…ママが守っているからなのか、卵の膜が果てしなく不味い為なのか解らないけど、卵の房のままだと食べないんだなぁ。

卵を守る 母タコの目は真剣

房のまま食べない理由は解らないけど、魚の立場になってみると、ここにいたら新鮮さ抜群 柔らかさ保障付き その味絶妙なる子タコの踊り食いに舌鼓を打てるのだから こうしてわくわくしながら集まっているんだろう。
あれだけ足があるのだから、ここで一発タコパンチ!とかして追い払ったらいいのに…とも思えるが、これまた何故かタコはわが子を食べようと待っている魚達を追い払わない。なんでかなぁ?
追い払わないけど、タコママは必死で子供を守り、生まれたベビーは、新生児とは思えない強い意志と力で魚らの隙を掻い潜り、海原に飛び出て行く。全く 親子の別れも命がけなのだ。

…明日にまだまだ続くのさっ

 

タコって イカ? 05/11/21 (月)

タコについて書いてある本を読んだとき、卵を守るママタコが貝殻やら瓦礫やらプラスチックやら、兎に角なんでもかんでも集めるだけ集め、一見ゴミ溜め風にしたその奥で、愛しいわが子を守っているってのを読みました(いや、、ゴミ溜めとは書いてなかったけど、個人的印象として)。
派手な交接と産卵の挙句、産んだ卵は産みっぱなしというイカとは又違うタコ、なんと一ヶ月 絶食し卵の世話をするというではないですか。芯まで子ダコに力を尽くし、孵化を見送り餓死してしまうというではないですかー。
ひゃーっ!なんと恐るべき尊い母の精神。

そうしてワタシのココロの中で、タコは拝んででも逢いたいイキモノとなっていたのです。
「タコの赤ちゃんが生まれている。」との連絡を受け、ワタクシ震えましたね。

散々お世話になっているショップに入れていた予約をキャンセルし、蛸壺目指したワタシをどうぞ許して下さい。
ごめんなさい 本当にごめんなさい。どうしても どうしても 生まれているタコの赤ちゃんに逢いたい。
イノチと引き換えに、孵化する子供を見送るママタコに逢いたい。
そうして 逢えました。みなさんありがとう。

タコ、、、本当に本の通りです。
タコママは壷の子供を隠す様に、これでもかと貝殻を集め詰め 口からふぅふぅふぅと新鮮な海水を、壷からぶら下がる卵に吹き付けている。ママの足の吸盤は沢山朽ちて剥げおり、その皮膚も古いゴム管のよーに傷んでいる。ダイバーを見つけると、弱った足を動かして卵を隠すタコママ。その姿は大変痛々しく、お邪魔してごめんね 何もしないから…と、タコ言葉で説明したかったです。出来ることなら。

そのママタコの目。
タコも瞳孔(?)が開くんですかね?
まーた、こんな所でエエ加減なことを書く…なんて思われそうで こりゃいけないわ いけないわと思いつつも、アタシがそう思ったのは本当なんだからね!の勢いで書きます。タコママに刺激を加えると 明らかにギョッ!!とした顔をします。本当です。
くわっつ!と開いたタコ目の瞳孔(?)、つまり黒い所が少し広がり、明らかに動揺しているタコ心が見えるよーです。いや、嘘を書くなと言わないで下さい。本当です本当。
少なくとも、ワタシは本当にそう思いました。

そしてですね、肝心のタコベビー。
ちびちびと生まれるんですねぇ。しかも昼間でも問題なく生まれるんですねぇ。
壷にライトを当てると同時に、
ぴょんぴょんぴょんぴょん!!!!
おおおおおーーーーーーー!気前がいいなーーー!気前が良すぎて こっちが慌てるじゃないか!
そうして対面したタコベビー。いや、ちょっと待って…なんか君とは以前逢ったことがあるよ。
なんでだろう?いや、ああ これはハッチアウトしたヤリイカの子供に似ているよ。アンタ イカと一緒やん?!

タコの赤ちゃんって、イカの赤ちゃんとそっくり。
うっわぁ ちいせぇ…けど、タコじゃん タコだけどイカと同じやん@笑!なんじゃ?これはっ!

…てなことで 明日に続くの 続くっ

 

こんにちは あかちゃん♪ワタシはダイバーよ 05/11/20 (日)

タコの赤ちゃんとお母さんに逢いに、ワタクシは朝霧の中走りましたよ。
目指すのは、萩市須佐。そのベエイの海の底、そこにひっそりと沈むタコ壷住いのタコ親子です。

さて、勿体つけてもナンなので正直に話します。

今日、二本潜り 二本ともタコ兄弟は誕生し、蛸壺からぴょんぴょんぴょんと旅立ちました。
蛸壺にライトの光を差し込んだと同時に、
おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!っつ!
ちょっと 待て!まだ準備できてない(ココロの)。待たんかい!待ってお願い。
しかし、タコ赤ちゃんはぴょんぴょんぴょん。
タコママはベビーの背中を押すように、口を尖らせてふーふーする。
これぞ大海旅立つわが子への 愛のふーふー。
吸盤も所々痛んで失い、皺だらけになった体で、タコママは新しいイノチ達を力を込めて送り出している。

凄い!ずっと見たかったものが こんなに目の前で見放題、撮影し放題。やったーっ!
…って感じだったですが、二本目 カメラの突然の不調(データーのエラー?)。貴重なる映像が海の藻屑化?
もう、嬉しさと落胆、でも感動。
タコ誕生を堪能し、あまりの嬉しさに目頭が熱くなりますよ。
と、同時にPCに落とせない画像と格闘すると、
哀しみが先走り 気絶 しそうです。

な・ん・て・今日は濃い一日なんだろう…
ぁぁ…今夜、眠れるかしら@呑んで寝よう。

…でも、脳裏にはタコベビーが山盛りなの。
だからだから、明日からタコの話しばっかりこれでもかと書くわ。
負けるもんか こんなことに。

…でも、ツライ〜。ツラサをバネに明日に続く。