2005/12 Diving Log 

人間の声 06/01/02 (月)

年末潜り納め、そして本日4日潜り初め。

一週間のその間に、どうやら世間では年の節目を跨いだとか、新しい暦に変わったとか、餅を何個食っただだとか、わらわらといる人のそれぞれが なんだなんだといいつつも、いやはや元気でおめでとう。

12月のDiving Logが完結しないまま、次のDivingを迎えるのも珍しいですが、整理つかない様でも個人的にはこのクサウオに結構燃えてます。
青海島に御神酒をまき、塩を撒いて安全を願いました。そーして逆立つ波を見ながら思ったの。
余計な事までばら撒く人間の喉から出るものが、この切実なるクサウオの声には勝らないな。
でも、人間の喉 そのカラダから出る声は魚より情があるものだと信じたいことだよ。

それにしても、クサウオの♂は卵を守りますね。
凍てつく海なんて と、思われる方、日常雑多にココロ傷んでいる方、能力的可能的に遠くに行きたい方、それは迷うことなんてありません。滝の水より日本海の汐!

真冬 これからが本番の青海島に さあ!来るのですよ 謹賀新年。

…えーっと… 今日の潜水記録は次のLogに続く…

 

魚の声 2 05/12/31 (土)

卵に向け、しきりに海水を仰いでいる

今にも生まれ出そうな卵 おたまじゃくしの様なクサウオの形がはっきりと見える

魚網に3箇所卵が産み付けられている オレンジ色は一番新しいもの

▼▲ photo by Adachi

▲  photo by Adachi

▲   photo by Kaori

今回 一緒に潜ったAdachiさんにクサウオの卵の写真を頂きました
綺麗な写真を有難うございます ここで使わせて頂きます

▼  photo by Kaori

▼ photo by Adachi

新しい卵塊 綺麗なオレンジ色 魚の姿はわからない

少し育った卵(日数は不明) 魚の目が見えます

一番育った状態の卵塊 幾つか卵が破れているものは ハッチアウトしたのでは無く、どうやら捕食されたものの様子

 

月に一度、若しくは二度 よたよたと潜っているワタシなので、産み付けられた卵はいつのものか、これがどれだけの日数が経ったものなのか とても知ることは出来ません。
紫津浦の底に沈むアンカーに絡みついた魚網に クサウオの卵達は生きております。
生まれ出た瞬間に命を授かるものでは無いという、当たり前だけどホントにホントにそうなんだー が、静かに生きているのです。

目というものは 訴えるものがありますね。
瞬きしない魚の子供達の沢山の目。
その透けた膜の内側から もう世の中を見ているんですかね。

魚網には3つ卵塊があります。
一番新鮮なものはオレンジ色。まだまだ魚の姿はありません。
少しばかり育った卵塊は白濁して見えます。ぽつぽつと魚の目が見えますが、肉眼で確認するのは困難です。
写真に撮って初めてその姿を知ることが出来ます。卵一粒一粒は、タラコ粒くらいの大きさですからね。
そーして一番成長した卵塊。これは肉眼では黒胡麻がまみれている様に見えます。
成長したクサウオの子供の体と、親とは対照的な大きな目が肉眼でも確認出来ます。

このお正月、子供達は生まれてしまうでしょうね。
なんとなく そんな気がします。

クサウオLogはまだまだ続きがありますが、さて2005年はもう終わり。
2006年生まれのクサウオベビー、元気に生まれるんだよっ。
海のかみさま 今年もいい海をありがとう。来年もたくさんの不思議をワタシにみせて下さい。

みなさま、よいお年を!

…でぇ〜 まだまだ話しは続くのさ。

 

魚の声 05/12/29 (木)

普段は深い海に暮らす魚 クサウオ

魚の声を生まれて初めて耳にしました。

冬のこの時期、普段は深い海(広島ホームテレビ自然賛歌 *クリック* によると、水深120m辺りに生息)に暮らすというクサウオは、青海島紫津浦湾内 水深約20m辺りまで さてさて産卵しようかねとやって来ます。
ワタシはワタシで、産卵と聞けば出没する習性がありますので、お正月休みの初日である今日、デジカメ片手に紫津浦へGO GO〜。

で、海の底で真剣に我が子を守るクサウオ・パパに、ワタクシは散々威嚇突進されて参りました。
噛み付きはしないですが、本気一直線!ののクサウオ・パパの勢いってのは半端じゃありませんね。
守っている卵は産みたて新鮮なものから、明日にでもハッチアウトする?ってな熟れ頃まで並んでて、しめしめと揉み手摺り手で近づいて撮影したですが、今現在恐らくこれ以上に大切なものは無いクサウオ・パパは、卵に近づくアタシの耳元で キューキューキュー。。

ええええええええーーーー!あの体から 意外にも虫のよーに高い声で なんと魚が鳴いている!

ホントですか ホントですか ホントですよ 何度も耳元でキューキューキュー!

今回、クサウオの威嚇シーンを動画で撮影しました。
いつも撮った後で何かしら反省点があるですが、動画撮影と同時に音声も録音出来たのに、マヌケなアタシはクサウオの気迫に圧倒されるばかりで おろおろと撮影。
あの声を録音しておりません。

耳の奥に残る キューキューキュー。

今、青海島紫津浦の海の底では 鳴く魚クサウオが卵を守っておりますよ。
魚の声、貴方は聞いてみたいと思いませんか。
貴方の耳で、ワタシが聞いた 
魚の声を聞いて欲しいです。

…明日に続くの いつものよーに…