2006/04 Diving Log 鹿児島市 桜島袴腰(錦江湾)

終わりたく ないんだけど 06/05/11 (木)

居間にある、観葉植物の鉢に並べているのは、この時 鹿児島で拾って持ち帰った大正溶岩である輝石安山岩。
家に戻っても、輝石安山石は 当たり前だけ光っててね、ちゃんと桜島に潜れたんだなぁと見る度確認するんですよ。

ありがとう。
とても楽しい海でした。

 

桜島の浜は、本当に石炭の原っぱみたい。
地質について何一つ解らないですけどね、岩や壁の模様や 何より気配ってのを感じつつ、更にあれこれ空想しつつ眺めるのは楽しいもんです。
思い込みばかり強いよーで恥ずかしくもありますが、見てみたいものを自分の目で確かにみたよって事、とても幸せです。

夜な夜な、ワタシはこうして こんな所で戯言を並べていますけどね、こーゆー場所は本来遠慮の無い場所なもんで、アタシも思う侭を並べたり壊したり、そんで又積み重ねたりして楽しんでるワケです。

で、そのお遊びの時はお酒もきっちし入ってるもんで、実はというかやっぱりというか 頭も指も朦朧としつつ書いてたりもする。だからさ、その辺りも寛容し読んで頂けると大変ありがたいですね@おほほのほ。
昨夜はかなり…呑んでました。呑んで書いたもんで、今日読み返すのが正直怖ろしかったです (^_^ ;;;

坊津塩ヶ浦の柔らかな海、なんやらごっちゃり豊かな桜島のあの海、ムツカラマツ茂る不思議な気配の桜島の山裾、今はこんなに新鮮だけど、そのうち時間が記憶をとぉおーーくに持って行ってしまうのかなぁ。

良かった。
桜島の石をちゃんと連れて帰って。
忘れないよーに、置いておこう。

昨日、屋久島がいいですよ と、いうメールを貰った。

ワタシの知らない海ばかり、ずっとずっと広がっているね。ワタシと遊んだたくさんのイキモノ達、又 君たちを探した時 きっといてね。
そーして、まだ見ぬたくさんのものたちもね。

 

もりのなかを こうしんしました 06/05/09 (火)

錦江湾の珍しいものを見てはこなかったのか?と聞かれそうなところです。
見てないの〜と、言うと ほらアンタやっぱり外したねなんて言いたいでしょ。
裏切ります。ちゃんと見せて貰いました。きっとダイバー的価値ある、なになにハダナイ…ゲングロウダイ。
が、撮ってません。見ただけ。

ダイビングの価値が解らないヤツと思われても、それは見たからワタシ的にはエエんです。
東京に行ったら東京タワー、札幌に行ったら時計台、京都に行ったら舞妓さんの写真を撮らねばならん…ってな事は無い。

このまま独走態勢でゆきます。
いつでもどこでも魅力の鮮度が落ちないのは、普通なイキモノ等の健康な暮らしぶりだよ。
かわいいね〜本当にかわいいよ、きっと毎日そこで揺れてる君たち ちゅっ ちゅっ♪

お土産があります。ご覧頂けました? → 

山口県萩市に浮かぶ相島。
そのダイビングポイント ライオンの崖にも、ムチカラマツが薄暗いドロップで無意欲に伸びていますよね。
高知柏島に行ったときも、ふと目を向けた淋しい崖を、これ等が飾っていたのを覚えています。
ムチカラマツが空に手を伸ばす場所は、どうしてこんなに辛い風景なんでしょうね。

そのままずるずると深みにもっていかれそうな崖。頼りなく生きるムチカラマツ。
なんだお前、触れたらとても柔らかなんだね。
触ると 辛く俯いたまま折れ朽ちちゃうのかと思ってたよ。

茂るムチカラマツ林に身を沈めて崖の肌を眺めてみる。これは、ワタシが見たいと願った桜島そのカラダの欠片(一部)なんだわ。

桜島の山裾が、海にどうなってるのか とーっても見たかった。
この崖、桜島の海の中のひとつなのね。わーーぃ!バンザイ!

……続くのよ 酔ったアタシは くどいのよ。

 

わいわい がやがや 06/05/08 (月)

潜った後で知った事ですが、アタシが重たい器材を背負い、わしわしと歩いたその岩場は大正3年に桜島から溶岩ってもんが流れ出た一帯らしい。
器材は相変わらず重たいし、岩場は岩場で ただの岩場と思うなよ、俺ら溶岩だからね と、黒々尖って足の裏が大変痛い。

ここまでやって来て 転んで前歯なぞ折ってしまっては笑えない。
41歳 兎に角頑張る。

そうして錦江湾の海面を割る。
こんにちは!錦江湾。 

坊津塩ヶ浦の海はイソギンチャクと珊瑚の海だ。平崎の海もそうだ。クマノミが雀みたいに至る所で遊んでいる。

が、桜島袴腰、そ目の前で揺れる君はワカメとヒジキ。紫津浦でお馴染みのフクロノリ。なんでこんな所にいるんだお前達。その後ろにイソギンチャクが揺れているではないか。珊瑚のよーなモンもあるではないか。
ワカメと一緒にクマノミが揺れているよ。これでエエんですか こんなものなのですか?

……同じテーブルに、寿司とウドンと餃子とケーキがある。

まさか錦江湾で、こんな立派なワカメの茎を眺めるとは思っていなかった。

北海道に旅行に行ったときさぁ、行く先行く先 ベニヤ板と見まごうばかりの立派な昆布が売られていたよ。
どんな鍋に突っ込んで出汁をとるんだと 感心する昆布だよ。
あれらは干されているから本当は、もっとでかい筈なのだ。それが揺れる海とはどんなものだろうか。
きっと海藻が”揺れる”って半端なもんじゃなくて、眩暈がする程一帯が”うごめく”んだろうな きっと(…想像)。

ワタシの潜る海は海藻が勝っている。山口の山陰側だから当たり前なのだ。
でも、何が当たり前なのか よくわからない。

ぐにょぐにょ揺れる海の底 そして壁のたくさんの君たち、どんな塩梅でそこにいるものなの?
海底の砂をつまんでみた。50歳白髪に成り切らない頭色。この砂にワタシは物凄く触れたかったのよ。

とってもね。

…続きます♪

 

また もりへ (呆れず読んでくれる人 ありがとう) 06/05/06 (土)

富士山のようにですね、付き合いも馴染みも何もないのに、脳味噌の溝に食い込んだ山ってありますね。
小学校教育って偉大。富士山を見たことが無くても、大抵の日本の子供等は富士山を描くことがきっと出来る。
これは物凄いことだ。
桜島の名も、きっと子供は知っている。が、どれだけの子供が描けるか?って事になるとそれは一寸解らない。

ここって 思えば山の裾野なのだ

でもね、子供の頃のワタクシは描いていたよ。
聞いた事を、自分の胸で何度も振り回し 反芻した想像だから妙だけど、きっと転んだ傷の瘡蓋が出来ない山だと思ったね。カラダの血が流れるように地球の血が今にも出そうで怖いのだ!って。そーんな煙を吐く山の麓に毎日暮らすなんて、おー…怖ろしい なんてことだ!と思っていたね。

ホントに 思っていたよ。
余談だけど、別府(大分)も怖かったなぁ…。
修学旅行に行きたくなかったよ。
だって、町中 煮えてるもん。

昨年の秋、鹿児島市内から枕崎に向う時、子供の頃 机に配られた日本地図を思いました。薩摩半島の影を眺め、これは地図を両手の上に乗せ 目の高さで見るようだと思いました。
そして桜島。
わーっ!これがあの桜島なんだぁ!

世間知らずは 何を見ても楽しいものです。

桜島。君が桜島なんだね。
なんて うれしいことだ 君にあえて。

その立ち上がった足元の海に、私はそれ以来どうしても入りたくなりました。
だから来ました 君が立ち上がる海の中へ。
そーしてそこは、塩ヶ浦と又違う海の深い森でした。

…あー 続くさ これが今回メインだし。

海の崖一面に ムチカラマツが暮らしてる