朱の下で、子猫や子犬サイズのアメフラシが騒いた。春の踊りだ。

春の海。
赤潮も、アメフラシの恋も、みなさんとってもキショク悪いでしょーけど、遅い春に全身すっぽり包まれて　ワタシはとっても満足でした。
なんだか濃厚な春のスープは、不思議な浮遊物らが　ごっちゃり笑っています。

名前はどれも知らないけれど、こうして海は夏を迎えるんですね。

ムカデメリベ、ダンゴウオ、そしてハナイカ。
ワタクシの可愛いカメラ、オリンパスC-755で撮った動画を編集しＵＰしました。

早いものです。

デジタルカメラって携帯ビデオじゃん♪と、動画撮影しHome PageにUPし始めて、そろそろ一年経つのです。
一年間で海の様子をこうして海から持って来ることができました。
ハナイカを見ると、動画撮影が季節を一回りしたんだなぁ…
なんてしみじみ…
このハナイカって、昨年いたハナイカの子供なのかもしれないね。

ダイバーの姿が無くなると、途端に冷静になって　トロロ昆布をまぶしたオニギリと化するハナイカ。
色を変えた姿ばかり追っていると、蘭の花のよーに色を発する威嚇の姿を、恰もこれが普段のハナイカかと錯覚してしまいますね。
威嚇のポーズを”ハナイカの姿だ”と思っちゃいけんですね。
ごめんね、トロロオニギリ君　本当は　君、こうしていたいんだね。

猫はいつも毛を逆立てていない。
猿もバナナを毎日食べていない。
子供だって笑ってばかりいやしない。

普通のときの　貴方をですね、今度あったら　そぉーっと忍び寄り苔だらけ岩石風の素顔も撮ってみようと思います＠個人的趣味で。

…で、続くっ

千切れた海藻が、暢気に漂ってるんだと思いました。
海のイキモノってのは、全く　どいつもこいつも個性的。

行く先にひとつ、漂う元気な海藻…それがムカデメリベ。
勿論、その名は後で知りました。
海で出逢った時は
お前は　なんじゃぁあああ！！！

……の一言に尽きます。

こんなサバイバルな海で、君のカラダは寒天風。それで大丈夫なのかね。君のお父さんもお母さんも、きっと代々全て寒天族なんだろう。よく存在し続けたものだ。
こんなにも全身無抵抗で生きてくスタイルも　アリなのね？
半透明代表のクラゲよりも　メリベの方に問いたくなる。

だって　君、全部おかしいもん。

軟弱なカラダから、向こうの景色が透けている。
内臓もきっちり透けている。
服を着て暮らすあたし達って　ねぇメリベ、どう思う？腹の底も隠して生きてるのよ、どう思う？
奇天烈なカラダと顔…生まれて初めて見た君は、今までイキモノとして捉えていた姿の枠をはみ出ている。
？？？？？のシャワーが頭に降り注ぎ、納得いかない我が脳味噌。目は釘付け。

存在感のある半透明が　目の前でばんばん踊っている。

す、すごいっつ！！！

なんかわからんが　スゴイ。

生きて行く意思はあるのだろうか。
ぐにょぐにょのカラダは海のうねりで常に変形している。こんなに歪んで生きるなんて、いっその事、もっと形の無いものになったらいいのに。ねぇメリベ、本当は一度くらい　そう思わなかった？
顔も常に変形し、無駄な位大きな口だけが、生きてゆきたい　喰らってゆきたいと主張してる。

よーな気がした（見識浅い人間の　小さな所懐）。

……続くっ

五月の海。

赤潮の海へ。

空は青、海は朱色で　ワタシのカメラレンズは乳白色。
ハウジングに入れてる乾燥剤、不精にも”湿気た乾燥剤”をご丁寧に入れて来ましてね、見事　海中で結露。真っ白け。

ワタシのカメラは白内障。

二本目、マスクの曇り止めを塗って　どうにかこうにか撮影して来ましたよ（同行のＦさん　ありがとうございました）。
って事で、今回　撮影したモノの質は悪いです。
が、見たモノの質は上々。

ダイバーの（何故か）アイドル（なんとなく両生類っぽい）ダンゴウオや、今年も出ました（これまたアイドル）ハナイカ。
で……なんだお前はっ！なイキモノも。

ナマコの放精やニホンクモヒトデの放精を見つけた時に似た驚きを覚えましたねぇ。全くなんじゃこれ！？な　ぐにょぐにょ生物が海中で踊ってるんですよ。頭の中は？？？？？？？

その名は　メリベウミウシ。

知ってますか？ワタシ、初顔合わせでした。ええ、勿論　勿論撮りましたよ＝動画。
ハウジングが結露していたのは残念ですが、後日編集してＵＰしますのでお楽しみに〜。
（ワタシが一番楽しみにしてるんだけどね）

…続くっ