海に咲くアマモの花は可憐だった。
犬の散歩でよく見掛ける、名も知らぬ 草の先に揺れる白い花にとても似ている。
ふいに花から何かが離れた。花びらが散ったのだろーか。
例えばアサガオ。
蕾が色をもち、ある朝ぱっくり開く。その花びらは半日も持たず項垂れ そのうち落ちる。
そうしてその花のあった根元を青く膨らませ、秋には固い種の姿を覗かせる。
アマモは蕾と種の区別がよく解らない。
初めてアマモにお目に掛かるのだから、その生い立ちまで解ろうとするのも烏滸がましいが茎に潜む膨らみが、花の前か後か よくわからない。出産前か出産後か、見た目わからない人のよーに解らない。
てな事で、アマモはイネの仲間らしいから、市内に広がる田圃を覗く楽しみが、ここで思いがけず出来ました。
田圃を覗いて、ワタシは海の原っぱで見た花や種を思おうっと。
来年も きっとここでワタシはお花見が出来ますよーに。
……続く。 |