2006/06 Diving Log 2

いつの日か 行きたい場所へ 06/07/04 (火)

日本海には藻が茂っている。

高知柏島で潜った時、その曇天で 尚、水色を保つ海に驚いたけど、同時に動かない海にも驚いた。
それまで潜っていた青海島は、アラメ ホンダワラが髪振り乱す海だ。
山口ローカルのCMを観た人は知っている、あの 国近のしそわかめ(今もあるんかいな??)。
♪自然ぇんの恵ぃ〜〜国近ぁぁあのぉ〜 しそ入りわぁかぁあ めぇええ〜♪

どっぱーーーーん!

そう、ラストのあの波砕けるシーン、あれは青海島の奇岩怪岩に荒波が叩きつける絵だよ。
あの小山挟んだ手前辺りが、青海島ダイビングポイントだよ 参ったか。
(注・どっぱーーーん と、時化てる時には当然ポイントに潜れません)

あの下は、海藻が踊っているのだ。
青海島でアドバンス講習をした時、アタシは海から上がって吐いたのを覚えてるよ。
コンパス使って三角、そして四角。一生懸命教えて貰ったアドバンス講習。
しかし、その真下に広がる一面の屑海藻………………絶えず波が行き交う青海島の海底で、その藻らは楽しげに、ざざざざざぁああっつ♪と一帯(つまり地面全部)前後運動を繰り返したさ。
眩暈の国にガイドと二人、アタシは動いてるの?止まっているの?これからどこにゆくの?
遊園地のあの乗り物はなんだっけ?日常の世界はどこにあるの?
ううぅ GE棒ッ……

三角四角をやった後、ちゃんと自力で進む様 コンパス合わせて洞窟へGO〜。
しかも、焦る講習生のアタシは、マッハマッハでGOGOGOーー!
コンパス握り、どんどん見たこと無い岩の山々を乗り越えて
(コンパス崇拝)、なんだか知らんが見下ろすと洞窟入り口だった(つまり地形を全く覚えていない)
とりあえず、それはいい
(いいんかい)、その水路のアラメ達、この日えらい気合入った踊りをしてくれいてた。
波が行く時、そして戻る時、水路の表情は 海の呼吸ごと反転を繰り返す。 海藻茂る岩場の姿が見事に違う。
何度振り返ってもどの岩がどの岩なのか 戻って考えようとしても やっぱり海藻の茂みは踊り続け、焦るアタシはどんどん解らなくなる。見れば見るほど眩暈と吐き気がしてくる。

ううぅ GE棒GE棒ッ……

日本海には藻が茂っている。南でさわさわと揺れるイソギンチャクの揺れと根本的に違うのは、黒々と振り乱す海藻は、辛く深刻な踊りをしていることだ。本当によくまぁ この中を すいすいと行って戻れることだよと、ガイドってスゴイ!!と思います。なんだか解ったよーな解らんよーな今ですが、いつの日か あの青海島の茂みの向こうまで おほほのほ♪なんて微笑みつつ、行って戻れたらええですねぇ。

 

まだまだ よちよち 06/07/03 (月)

せめて毎週、おんなじ場所に潜っては戻るを繰り返したら、日々恐るべき成長を遂げる藻軍団が生い茂っても、日本海がそれを掻き回しても、三丁目の角を曲がったらセブンがあって、その道沿いの桜並木の下には 今頃毛虫がわんさか揺れていて、並木途切れた塀を過ぎると古本屋があるから、もう少しで駅が見える筈よ、、とかさ、そーんな風に 海でもオノレの現在地をカラダで知る事が出来るのでは…なーんて思ってみたり。

いかんいかん 毎週海に通ってしまったら、いくらなんでもこの家から摘み出されてしまうわい。
貴重なる、月に一度か二度の潜水。それは凡じた主婦として十分贅沢なことだ。
その潜水の記憶を、次の潜水まで何度も何度も胸に蘇えらせ、アタシはネバネバと海を考える。
随分ヘンなオンナなんだろうと思われても、他人の欠点や個性を ネバネバ嫌味に考え悪口に仕立てる趣味よりも、そりゃ随分エエではないですか(つまり開き直り)。

コンパス持つお手々は斜めじゃいけんのよ、磁北は南に1600kmずれておるんよ、、、ってな事をですね、ウシの食事の如く反芻する。41歳のオンナとしての人生も、なんとなく人様から あったかい方向へ斜め1600kmずれて来ているよーだ……と、ちょっと思う。

ホルンフェルス 素晴しい景色です

陸地とは違い、一旦入ると どっちがどっちかさっぱり解らなくなるのが海の中。
実際、ここに岩があった!覚えたぞ!と思っても、右も左も岩は似ているもんだから、あの岩子さんとその岩代さんの違いが見れば見るほど解らない。行きで見た岩の顔と、帰りで見る後ろ姿は 尚、解らない。
更に岩代さんの隣には、次々と岩太郎や岩次郎や岩三郎、岩一族が並んでいるのだよ。

何かしていると時間感覚ってのはアテになんない。
おんなじよーに方向も感覚もアテになんない。
絶対に行って戻らなくちゃ命無い海では、絶対方向はこっち!と不動の態度で示してくれるコンパスが扱えないと、やっぱり海ではレッドカードだと思う(そっと聞くけどさぁ〜ホントに皆 扱えるのぉ〜?)。 

そんなことで今回はナビ。
一旦講習を受け、覚えた身の上でお恥ずかしい事でありますが、小学一年生に戻って時計を読み時間を知ることが出来たよーな気持ちです。腕のダイビングコンピューター、残圧計、んで コンパスを眺めながら海を行くと、全く人任せで非現実の世界を、のた〜り のた〜り 彷徨ってる気分だったものが、えらい違って思えます。綺麗だねぇ〜な〜んて暢気に眺めていた景色も違って見えます。
結局のとこ、自分で解ってやってなけらばならんってことかね。そーだよなぁ……
あぁ、本当に他力本位でやっていたわ。

とー、おっかなびっくりの手探りは ホントまだまだ始まったばっかりです@ピヨピヨ

 

0° 06/07/01 (土)

ものを教えてもらうってのは、大切なことなんだねぇ。
うむ??と立ち止まっていた考える足が、きちんと行くべき場所に歩いて収まった気分です。

コンパスの扱いについては、一度アドバンス講習で習っていたのだから これについては”思い出す”ってことでありました。更に今回、それを思い出して現実的にどうするか…ここです。
コンパスで三角や四角をやって、でぇー それを実際 あのでこぼこぐにょぐにょ 興味津々四方八方誘惑満載の海底でどう生かすのか?
常に真直ぐ泳いでないっしょ?寄り道しなきゃ意味ないじゃん?って事を、実はアタシも胸の奥で常々不思議に思っていたんでね、率直に「三角や四角でなくて、行きたい方向に行って戻るってことやります。」と、言われた時
おお!おおおお!とね……静かに深く頷いたです。はい。

んで、潜行。やる気満々な分、気分も

うおお!おおおお!うみじゃぁ〜〜! (そーだよ 今更)。
まだ、何一つ始めてないのに心臓ばくばく 
(いっつもじゃん)。
ガイドさん、スレートに書いた言葉は「まず、おちついて」 
(見透かされてるじゃん)。

ナビ練習してる時ねぇ、考えたいと願わないのにずっと気が付かざるを得なかった事。
ガイドさんや皆について行けば単に大丈夫と思っていたこと、潜水中ずっとイキモノを探し続け地の底を這うよーにしていた自分のこと、方向や水深に無頓着だったこと、過ぎてゆく景観に無責任でいたこと、ナビそのものに大変無知であったこと、、、がぁ〜〜ちくちく痛みましたね。
ともあれ、アタシ今日から一年生やけん頑張る!はい、次は190°向う先にヘンな岩よーし!んで、更にその先ぼさーっと伸びてるホンダワラよーし!海藻 本日揺れてなくて よーし!泳ぐ魚は当てにならんぞ よーし!
そっかー、コンパスは行く先の計りなのだ よーし!まわりを見てゆくのはやっぱりワタシの目なのだ よーし!…って進んだのよ。

この日、朝一番に Nはどうして0°なのでしょー?と言われ目が丸くなったアタシ。
うぉおおお!だからこれが北極点(に、近い)方向に杭を打って(インデックスマークを合わせて)、道も案内板の無い海を進む道具なんだと思ったよ 
(この認識 OK?)。

……恥を忍んで まだ続く……(反省込めて)。

 

海の中の歩き方 06/06/29 (木)

雨と思いきや見事な晴天。

朝 八時半、立ち寄った須佐ホルンフェルスは、誰ぇーもいなくって 波も無くって 只晴れた海と空と断崖が広がるのみ。

高台から見下ろすとさ、海が盛り上がって見えるね。
むぅと丸ーく見えるね。

あーーー目の前いっぱい
丸い海だあ!

須佐ホルンフェルスの朝

ってな事で、今日は一日360°の世界を堪能して参りました。
ずっとコンパスを握り締め、景観を まじまじ まじまじと眺めるダイビング。写真撮影は今回お休みです。
潜るって事、何度もやっていたのに、とっても新鮮な海中でした(視点的に)。

……明日に続く〜。