2007/06 Diving Log

海は 太古から 07/06/21 (木)

いつもかわいい ウミヒルモちゃん 葉の間が気になるぅ〜っ

春、しろうおが群れ流れたベエイ。

初夏を迎えて、アマモにまた花が咲き そしてワタクシはここでウミヒルモの花を待っている。
ウミヒルモは益々<枯れた>ように見え、その先に次なる葉芽が伸びている。その若い葉が開いた時、葉の間に花を抱いているのかな。葉の間を覗き、君は花芽か そうなのか と、ウミヒルモ野原で遊ぶ。

そして、ウミヒルモ野原で遊んでいると、ウミヒルモの双葉とおんなじくらい可愛い姿を見る。なんだか解らないけどこれも可愛いなぁ、きっと藻か草だろうなぁと、チラ目で密かに愛でていたんだけど、ウミヒルモを調べてるうち その可愛い子のお名前を知りました。

ホソエガサです。

ベエイのあちらこちらに ホソエガサは揺れ暮らしているんで、これらがウミヒルモ同様<絶滅を心配されるものだ>と書かれているものを見つけて、えーホントですか?この子らがですか?えらいよぉけおりますぞ??と目が丸くなりましたね。そんなに大変な子らにしては、えらい並んでニコニコ機嫌よくベエイに暮らしていますからね。とてもとても、今にも死に絶えそう類……には見えないんですよ。

いや、アマモやウミヒルモ、しおうおやホソエガサが極普通に暮らしているこの海が素晴しいってことなんでしょうね。

ゴマちゃん

地味ぃ〜で特別変ったアクションも何もありませんが、ホソエガサ一族は貝殻に乗っかって暮らすモノたちだそうで、おぉそうだそうだ 確かにそうだ、貝のカケラがたくさんあるよって納得。須佐の美しい海はたくさんの貝の亡骸が積もり、それが更に砕けて砂地をつくっている。それは当たり前の事のようであり、しかし、ここで一体どれだけのイキモノが生まれては死ぬことを繰り返しているんだろうと思うとね、ワタクシは静かぁ〜な海の底で胸を押されるよーな気持ちになるのです。

貝の殻に芽を開くホソエガサ。
化石でも見付かるらしいホソエガサ。
貝が生きていたカケラがあってこそ生きている君ら、2〜3億年前からそのイノチを繰り返していたの?それなら貝も君らの傍でイノチを繰り返していたの?
シーラカンスぅ〜とか インパクト強い生きた化石にはなかなか出会えないだろうけども、ベエイの可愛い生きた化石もなかなかのモノじゃんってね、ワタクシは思います。

そうだ!生きた化石で思い出したんだけどね、以前旦那の転勤で暮らしていた厚狭って所の海でね、釣りをしてたらカブトガニを拾ったことあるよ。死骸だったんだけど、立派なカブトガニ〜でね、そりゃ臭かったわー。息子が長い尻尾つかんでカブトガニだーカブトガニだーって持ってきたんよ。
山口の瀬戸内側って、カブトガニおりますけーね。あれも生きた化石だよねー。海で実際カブトガニを見つけたら、ぎゃぁ でっかいゴキブリぃいいいーじゃんっっっ!って思うけどねー。

人魚のワイングラスなんだってー

 

汁は 出るもの 07/06/18 (月)

触れて欲しくなければこんなに長く伸びなくてもいいのに、アンタってとっても長いから ふつーにあちこちぶつかったりしない?
揺れ動く世界に生きていて、辛い度こんなに君は崩れてゆくのかね。
全身色付きで泣き崩れるなんて、こっちは思いもつかないから、こりゃ一体何が始まるのかって思ったよ。

手品っかなー なんてさ。

崩れる君、どうしたのだ。
そこまで何が気に食わないのだ?!
もういいじゃないか 些細な事よと思う横で、ワタシはこんなに大変なのよ あのヒトのせいだわ ワタシこんなになってしまったわ 可哀相だわって  ほー そーですか?

長いくらげがいるー って 思った……

こんなアクションをするとは まさか思わなかった…… なんですかーこれ??

……… そんなにならなきゃ いいじゃん?


 

アクションは普通にデンジャラス。
共感するより近寄れない。
えらいもの見たってドン引きしつつ、触れてはならぬ決してならぬ と、本能の声がする。

恐らく…ヨウラククラゲ?
普通にしてたら だらーっと長い半透明で、透けた体のどこにも蛍光オレンジなんか無いんよ。それが刺激でこんなになっちゃう。どこから蛍光オレンジの汁を出したんよ。
しかも、オレンジ色の汁だけでなくって、アナタのカラダそのものも白く溶けているんだよ??解ってる?
一人で崩壊するこのヒトは、明日も生きてゆけるものなん?

人間のカラダも、泣き出す時どうやってあれだけの水分がいきなり目ぇ〜から出るんですかねー。
アクションの激しさに 共感を忘れる。 

……しかし 君を忘れる事はないだろうよ@続く

 

貝は 飛ぶもの 07/06/17 (日)

海に浮かぶ 月

ハエ?
と見紛う小さなものが、ぶんぶんぶんぶん飛んでるの。アマモ場が、いくら海の草原でもハエはいないだろうって目を疑ったけど、それが貝だと解ってもっと疑ったですよ。
貝ってなんなんですかね。
イカもタコも手繰り寄せれば貝の仲間だと言われると、本当にアンタ達って一体何っっっ??
……よ 全く。

飛ぶ貝、クリイロカメガイ。居る時にはうじゃうじゃいるらしいこの貝、勿論 動画撮りました。が、このワタクシ このよーな貝がいると知りませんでしたんで、いきなりの登場に大慌て。更にクリイロカメガイの泳ぎっては行儀が悪いというか、落ち着きが無く、小さなくせに随分移動するんです。いやはやデジカメ(オリンパスC−755)で追う撮影、難しいです。

写りが悪い動画ですが、まぁ こーゆー貝がいて、虫っぽく飛びまくりますって事で どうぞご覧下さい。
てか、貝の泳ぎと伴に ぁわぁわ このやろぅ!と浮上しているワタクシの姿も想像しつつお楽しみ下さい……。

泳ぎ方、キイロウミコチョウに似てますねー。
ウミコチョウも初めて見た時、こりゃ落ち着きの無い泳ぎ方だって思ったけど、クリイロカメガイに比べたら大人しいやぁ。

動画で撮った後、ここは出逢った記念にばしっと写真も と、思ったんですけど、貝でも絶対こいつはハエですから無理。小さいけどどうもSF映画にありそうゲな鎧を着てたんで、ホント撮りたかったんですけどねー。

ハエ貝を静止画で確認したい方は、ネット検索してくささい。
ワタクシもやりました。やってみたら、クリイロカメガイってハダカカメガイの仲間なんですねー。
ハダカカメガイ、つまりクリオネね。ほーなるほどーって感じ。

貝って何?陸地にもいるし、海にもいるし、海では岩に張り付いて動かなかったり、歩くのがいたり、それかと思えば飛んでるし、更にはタコだったり。必要以上に固く生きてるかと思えば、丸裸で開放的に生きるってテもアリ。
なんか凄いヤツ等なんかなぁ 尊敬してもいいかなぁ?
凄いけど、陸地でぶんぶん飛んだりする蝸牛やナメクジがいなくって、よかったよなぁ。

よくみたら 結構かわいいじゃないのぉ (クロイシモチの女の子)

そーだ、昨年島根の水族館アクアスでクリオネの動画を 携帯で撮影したもんがあったわ。
クイックタイムで再生出来ると思うんだけど 貝の泳ぎ、参考までにごらんあれ。

……貝ってナニモノ?ナニモノついでに そのうち、ぱふーーって飛ぶ(泳ぐ)二枚貝にも出逢いたいなぁ。

……びっくりネタは 明日も続く。

 

食事のあいさつは いただきます 07/06/16 (土)

このよーなものを 産み出すところ 是非みてみたいぞ

産む←の体験をしたものは解るだろう。
同じ<産む>なら ぼよんぼよんの方がカラダに優しそうでいい。痛い上に固いものは想像するに可也辛い。間違ってもこのよーに、角ばったものはゴメンだぞ と。

だのに、どうしてこのよーな姿の卵を産むのだろう。アメフラシの卵ウミソウメンや、ウミウシの卵塊、イカの卵塊、魚卵なぞは、つるんと柔かく創られた神様ありがとう大好きよって感じだけど、テングニシ(貝)のオカンはこんな奇天烈卵を捻り出す なんでやろ。
産むに痛そうな形のモノを、これまたご丁寧に几帳面に並べておられる。
こうなったら卵の成長よりも この卵が出る前は 一体どういう風にカラダに仕舞っているものなのか?ってとこや出産を心配するよなぁ。 オンナとしては。

ほんで、想像しつつ 更に卵の中身等もスゴイって思うね。この角張った卵の部屋それぞれに、5000〜8500もの子が入ってるらしい。小さな村の人口だねって数だけど、スゴイのはそこじゃない。
実際卵から出てくるのは10匹程度らしい。おぉここで何があるのだ?って感じ。超意味深な卵の密室。

これ、<日本の貝 1 フィールドベスト図鑑>の125ページに書いてある事のウケウリなんだけど、先に生まれた10匹の子が、まだ生まれぬ兄弟を 食べ物いっぱいぃ〜♪おぃしぃ〜♪って食べちゃうから、その他大勢の子等は この部屋から出ることも無くイノチを消してしまうのだそうな。

一つの部屋(卵塊)でこの有様だから、すらずらと並んだ卵それぞれで消えるイノチの数を思うとギョッとする。
しかし、部屋から出られなかった大勢は 果たして無念にギリギリと歯軋りするのだろうか。莫大な無念の海に莫大な生きてるイノチがある。健やかなる自然がある。

え、だから何?…って?いえ なんでもないよ。何でもないけど、生きてるって すっごいなーって。そーいや、こないだ食べた鶏の唐揚げや イカの刺身、あれ美味しかったなぁって……。

オレ シロウミウシ お前も シロウミウシやろ?

だからこそたくさん食べた自分は、ありがたく機嫌よく明日を暮らそうって まぁ、なんかそんなこと思うです。
一つのイキモノとして 今 生きてるってどーゆー事なのか。ワタクシも間違いなくテングニシ。

……だらだら続くよ〜ん。

 

イノチの 惑星 07/06/14 (木)

潜る人ならみたことが必ずある。海底に揺れる半透明のぼよんぼよん。
大きさはそうですね、5cm前後の楕円形。長い事、そのぼよんぼよんを横目で見つつ、ありゃ一体なんだろう なんだろうよなんだろう 一体お前はなんだろう?と気になっていたですが、或る日 それは釣りのエサなんぞでお世話になるゴカイの卵だよと知りました。

卵が透けて見えるじゃないのぉぉぉっ!!

で、更に誰もがやはり見る 砂地にもりもりと作られた砂モンブラン(ダイバーなら意味解りますよねー?)は、ゴカイのウンコだそーな。実際、砂地で砂モンブランが目の前で もりもりもりと増えてるとこを見た日には、もぉ気になって気になって……これって何っ?何ぃっっっ??とね、正直レアなウミウシやハゼの100倍ココロ揺さぶられたですけ。いや、ホント ホント。


で、気になった結果がウンコ。
解ってスッキリ しかしガックリ。
ナマコと一緒で、ミミズ式食事方で辺り一面食べ、その殆どを排泄してるんだろうね(想像)。ガックリしてもブツは結局砂なんで、汚くもなんともありませんが、いやホントに気になる状態に仕上げてくれて、ゴカイさん ありがとうって感じ。

所がですよ。
昨日の深まてかた、その海底ぼよんぼよんのスケールがスゴイの。なんで?ってくらい沢山ある。それも、5cmなんて可愛いもんじゃなくって、乳幼児の頭くらいのもんが一面ぼよんぼよん揺れてる。
あっちも こっちも ぼよんぼよんって、これもゴカイ???ちょっとデカすぎやしません?しかし、卵があるって事はこの砂の奥にどっさりと、児頭大の卵を捻り出す何方かが息を殺して暮らしてるんだわ。
ひょ〜〜っ!

これだけのイノチにココロがあるなら、どれだけの思いが世の中にあるんですかね。とー、考えたりすると無念が霊になってってのも、やっぱりね…うーむ………だって これらの殆どは大人になるまで尽きてしまうんですよ。それも自然というイキモノ等の健康であるぞよ と、思わねばおさまらない 壮大なイノチの数でございますよ。ぼよんぼよん……。

小さい白いつぶつぶが きっと ひとつひとつの卵(イノチ)なんだろうね

……続くさ ぼよんぼよん