2007/09 Diving Log

そして まだ見ぬイキモノたちに 逢いに行くのだ (……どきどきするから小声だぞぉ) 07/10/06 (土)

ミノカサゴに知能があるのか、それは思う以上に高いのか、遊び心があるものなのか。双葉が愛らしいベエイのウミヒルモが全員オトコなのかどうなのか、何一つ決着つきませんが、しかしまあ 今までずーっと 人が知ろうが知るまいが、ここでイノチを繋いで来たモノ達等はみんな絶対エライのだ。
ただ 生きてましたー ってなものなんて振り返れば捕食者の野原の中で、オノレのコピーを渡してゆけるワケがなかろうよ。

能力とか習性とか、それは人間で例えるなら何が的確なのか 今すぐ思い浮かばないけども、カラダがそういう風に出来ているって辺りは、何がそう仕立てたのだろうね。

海に潜るまで思いもしなかった性別のこと。♂と♀がいて当然と思っていた辺り、君たちをみてるとナンです 男と女がどうしているのか辺りも静かに振り返り、海底でナマコが、只 延々と砂を食むように考えます。

そうして海でみたものの事を思う事そのものが、ワタシを楽しませてくれます。
だから、特撮レンジャー30分放送みたいに、ぱんぱんと片がつかなくっても、本当の事に辿り付けなくても 間違っても、ワタシはとても楽しいんですよ。

ホシハゼみっけ♪ベエイはいつもハゼ祭りですのぉ

そんな事で一番楽しいのは何度でも足を運べる地元潜水。そこでワタクシも喰らってきただろう生物達を眺め、ずーっとイノチを繋ぎ続けていることをみていたい。
毎度の言い草ですが、同じ人間なのだから、同じことしか言えん …のですがー

シュンカンハゼも みっけ♪ 駆け下りにいつもいらっしゃる

時々は、他所の海も見たくなる。
他所はどうなってるんだろう。どんな風にワタシの海と違うんだろう って。

んで、レジャーダイバーなら大抵の方が行かれている沖縄ぁ〜に、この度ゆく事にしました。本島も考えたのですが、なんとなく離島。ダイバーさん等には非常にポピュラー(だろうと思う)慶良間です。
旅行に行くとなると、やはり天候が気になりますが、出発は来週末なんで この度の台風は去っているだろうなと思います…しー……実は台風よりもですね 
自分が心配

ええ これが一番アヤシイ。
魚の頭は賢いかって、いやいや自分心配。

なんだかんだありましたが、結局まるくまるく 、月見ダンゴよりも丸ーく話しがおさまり、ワタクシ一人で慶良間ぁ〜行き。きゃーー!
嬉しくてオソロシくて心臓ばくばく。普通の道でも迷うのによぉ、ちゃんと行って戻ってこれるんかなぁ。潜るよりも何よりも、福岡空港で一人迷子ぉ〜とかになって泣き出すんじゃなかろうか?の レベル。高速船では海に落ちないよう、船を握っていようっと。

ダイバーは大抵旅行慣れしてるから、ワタシが言ってる心配事って不思議に思うやろなぁ。

あぁ、あと飛行機に轢かれないようにしよっ!
どーだ!
箱入りおばちゃんの一人旅は、精神的宇宙旅行なんだぞぉ。

君も また 逢いましたのぉ

 

秋にゆれる 男の花 (ちょっと今日は川のネタ) 07/10/04 (木)

(前回のつづき)イザリクラゲ?差別用語だと指摘され、あれだけ話題になって とうとう名前まで変ってしまったカエルアンコウの旧姓<イザリ>が、へー クラゲの世界で生き延びているの?と、図書館へGO。

しかしなんです。クラゲの名前を調べようと思っても、魚とか貝はそれなりにあるのですが、クラゲに至ってはそれ専用の本が な い…。で、クラゲガイドブック(ティビーエス・ブリタニカ発行)を探してゆくとですね、イザリクラゲは無いけど ハイクラゲってのがありました(036ページ)。
インターネットで見掛けた写真と似ているし、生態も似てるからこれは多分同じクラゲかな。そんなら正体突き止めるのに イザリじゃなくてハイクラゲでネット検索したらいいんかな?と思うと、思うほどネット検索から出てこない……。

お前ら 全員 男?

なんだこれ?クラゲは日陰モンやのぉ。

茂るよ 茂る〜 全員オトコ

なんで 咲くのさー……

ふぅ …いいんですけどね。
まぁどっちにしても何考えてるんだか クラゲなのに歩いて生活してるそうです。
この場合。

さて、夏の始まりに、ベエイに広がるウミヒルモに果たして花は咲くのか、咲くものなら見てみたい。海の中にほんとうの花が開くならば、アマモのようにこの眼に映して見たいものだ とね、すっごく思っておりました。
で、結局探せなかった。

探せなかった上に、なんと図書館で読んだ図鑑に<本州では雄株のみで雌株はみられない>とあって頭が?まみれ。
(07/05/31Dive参照クリックでGO〜)

男の子だけしかいないのに、花が咲くなんて そんな花が咲いてどうするのよ。意味ないじゃん 間違ってるわ。以来、その謎のベエイに潜ると、更に自動的ウミヒルモじろじろ目よ。ヘンじゃんさぁ ねぇ。

兎に角 どんな花なのか 変態ウミヒルモのスジは何だろうと調べると、トチカガミ科というもんらしい。
へーなんか解らんけど そのトチカガミ科の花ってどんなヤツ?かと謎めく頭に仕舞いこんでいた所、先日遊びに行った島根県津和野の川面に どっばああああーーーーーっっ と一面白い花が揺れていた。

なぬーーーーーーーっ?!
おまえはおまえは おまえは あのお前ではないか!そっか こんなんだったんだああああ!
トチカガミ科の一種 オオカナダモ ← 津和野にどっさり。

どっさりありすぎて、町のお兄ちゃんが溝に入り、魔物のよーに茂るオオカナダモを、怒ったよーに山盛り抜いて片付けておりました。こんだけ茂って邪魔にされるオオカナダモ、お前さんはこれだけ茂るんだから、雄株も雌株も揃ってるのよねーって調べたら、 こいつも日本には雄株のみ……。
おかぁさーん、なんで男の子だけしかおらんのに、いくら茂っても そりゃワタシは構わんのですけどねー、この花(男ども)は 全員 一体何に向って開いておるんですかぁぁぁーー。

俺の晴れ舞台じゃ!って咲いてるんですか。
なんかしらんけど、今 
男の花が一面 川で揺れてます。この場合は、えーっと賢いとかなんとかってんじゃなくって つまり そーゆー風にできているって事ですかね。

……ワタシはいやじゃそんな花 。

つづく〜(かも)

オトコ花

 

兎に角 みんな エライのだ 07/10/02 (火)

魚は思っている以上に賢いのではなかろうか と思ったワタクシですが、この日、オヨギイソギンチャクの遊泳にも再会し、イソギンチャクも賢いか と、じろじろじろ。

目も無いし、大体脳味噌が詰まる場所も見当たらないんだけど、自発的に泳いで移動し、ここがベストじゃと思ったら付着してるんだろーから、知恵(というのだろうか)はあるのだろうなぁ(ありそうにないけどなぁ)。

イソギンチャクって辿ればクラゲと繋がるという事を、オヨギイソギンチャクの遊泳を見ると 理屈よりも視覚的に納得できます。余談だけど、オヨギイソギンチャクってのをPCで調べてたら、クラゲなのに這う(?)ってのがいるそうで、名前がイザリクラゲだって。 

うわーうわー なんかしらんがうじゃうじゃおりますー みんな泳ぐんかなー うわー

うーん… 今、手元に図鑑が無いんで確かめようがないんだけど、イザリって名前がこんな所で生きてるわ。余りにも目立たない生き物なので、気付かれず逃げ延びた?いえ、余談でした。えっと ちのうちのう。

ワタシはその辺り(も)よく解んないんだけど、オヨギイソギンチャクの自発的行動、これは知能というより習性とか能力ってのが正しい?犬カサゴの場合は、人間の目から見ると遊びを強く感じるんだけど、これはイルカ的匂いがするから 知能??か?なんかそれらの違いもよく解らないんだけど、ワタシ的には気持ち(思考)がそこにあるのかって辺りをつついている。

ネンブツダイが群れ暮らす様は、皆が集まって話し合って決めたりしないだろうから習性なんだろうけど、ダイバーに向けるチラ目の奥のその奥の、おめぃなんだよー光線は、やっぱり何か考えているゲに見えて仕方がない。穴に出入りするニジギンポは、明らかに人間を意識した振る舞いをしてみせる。こっちの様子を ん?んっ?ってとぼけた面して眺めつつ、尾で穴の位置をぺぺぺと触り おっとここねっ♪って穴確認して身を滑らす。穴に入るのは習性だけど、俺 きっちり頭で考えてそれをやってるけーね なのだ見た目は。

べっぴんさん

何を食ったんかしらんけど マッチョでした

知能かぁ…考えてる考えてるって、そんなこと言ってたら、ヤドカリなんて無茶苦茶高知能になってしまうから、ほじゃ知能ってなんだろうって 今度はそっちを思っちゃうんよね。社会での適応能力 その行動力を知能と大雑把に言うのだろうか?(うーん すっキりしないぞ)。動物の場合は、知恵というより、習性と本能と能力?が主戦力で、それを勝手に人間が、あんたら 今 何か考えてたやろ ←と、擬人化してみてるだけなんかなぁ。

しっかし、知能って言うと思い出してたまんないよねー。ほら、子供時代 学校とかでやった知能検査。あれってすっごいバカって事が世間にバレるよーな気がしてさ、ワタシ 底から恥ずかしかったよーー。
あの結果、まだどっかで残ってるんかなぁ?うわーやだやだ!

……つづく象〜

 

俺たち かしこいんだぜぇー 07/09/30 (日)

魚はどれだけ知恵があるのか。
そして人間というものを どう捉えているものなのか。

エサを与える事も無いし、苛めた訳でもないのに、犬カサゴは魚あたまで遊ぶことを知っていた。信じがたいけどホントなのだ。あの目つきは意識して遊んでいた(と、思う)。
魚に表情があることを、ダイバーなら知っている。
怒っていたり、喜んだり、驚く程確かな魚の感情を ダイバーは皆見てきてる。魚は考えているのだ。

ベエイに入り、崖を下らないままずるずると左にナナメに流れると、ネンブツダイ等が高濃度で溜まってて、なんかもう全員ネンブツ顔でネンブツネンブツしてすごいすごい。雄やら雌やらもうどうでもいいでーすの量で、近寄ると さもだるそうに群れの形がざわわと変る。
面倒臭そうなネンブツダイ群れは、なんだなんだと動きつつ ネンブツ目で一応ダイバーを確認する。犬カサゴの場合、やはりヒレが握る毒針が切り札で、俺これ持ってるけーね いざとなったらヤルけーね の強気が多分あるだろう。ダイバーを面倒臭そうに避ける高濃度ネンブツ族は、俺たち全員仲間やし 俺がどのどれで誰が誰かわかるめぃ な、群れの強気を読み取れる。

こいつら 絶対 今の自分を知っている。

んまぁあああああーー!(←かおり叫び) たくさんいらっしゃること!

そしてハタタテ。
なんだかんだ言っても やはり地味目の日本海。変ったゲな魚がいると自然と目立つ。

ハタタテをみつけ 嬉々とカメラを構えたワタシを見て 即寝たガイドさん……

おおおおおーハタタテGOGOGOー!とカメラを構え、逃げるなよ逃げるなよーきっちり撮れるまで逃げるなよーっっっ!とね、思ったりするじゃないですか。で、ムキになってカメラで追ってるとハタタテは離れていったりする。しかし、ムキになって何枚も撮影しているワタクシに飽きて、砂地で寝入ってるガイドさんの頭の上では安全だと忍び寄り、ぴょんぴょんぴょん遊んでますけーね。

ハタタテ 人を読みます。ホントですホント。

ホントだと思うんですけど、あくまでも素人が見た素人の印象ですからですね、魚たちが何を考え行動しているのか その真意は知りませんよ。真意があるのかって辺りもね。しかし見たままはこんな感じ。魚←がですよ 魚←が野良猫や野良犬らと変らない。いや、野良とつけるとどうも卑下して聞こえてしまう、つまり何が言いたいかってーと、陸地の野生生物と同じじゃんって思うんです。
焼いて毎日食べる魚も動物なのだってね、行動を見てると再認識しちゃうんですよ。

ダイバーがいても ちっとも逃げないヤツらに、クラゲがいますが。
うーん……クラゲは……どうだろう。この場合例え考えているとしても、物事の捉え方が根本から違いそうだなぁ。
エチゼンクラゲ、アンタはちっとも人間を恐れない風だけど、何か考えてる?
そう思いながら近寄ってみると、頭と思われる辺り熟れてぱっくり割れておりました。

ふぅ…… 秋ですね。

エチゼンの秋 うーん この子はちょっと小ぶり

……つづくぞ。

 

いぬカサゴ 07/09/29 (土)

ミノカサゴの知能は ひょっとして高いかもしれない……

九月のベエイには 犬カサゴがいて、チラ目が合ってからというもの、もぉ延々とつけ回され、何一つ悪さしておらなんだのに、アナタの過去に何かあったですかなんですか的しつこさで本当にたまげた。

近年 犬は大枚叩いて買うものですが、ワタシの子供時代、犬はそこらで拾ってくるもの。
歩けば道々に犬は落ちていて、拾う気が無くっても あわや目が合ったら最後、払っても払っても薄笑いで後ろを歩き そして家を覚え玄関先に張り込み、晩ご飯のオカズを ぎゃんぎゃん強請ったり、シッポを振って人を油断させ、そのまま棲みつてしまうものだった。

可愛く大人しければまだよし。
野良犬のオソロシさは、言葉が通ない上 虫の居所によっては噛むかもしれない事で、蚊やバッタが噛むのとはてんで訳が違う。
誠に野良犬に付回されると涙目もの。それでも あの葡萄の如く純な目で見つめられると つい立ち止まり、禁断の頭ナデナデ そして「お手」という禁句が口から出てしまうのだ。このナデナデと「お手」の呪文を口したらオワリ。野良犬はこの人に向ってGOのスイッチが入る。お菓子でもやった日には、<アナタの人生お世話します>の契約書にサインをしたと同然。野良犬と共存世代の人間は、ここ辺り解る筈です。

動物は大抵可愛らしく、ココロの中で ちょっと懐いて自分と遊んでみたりしてくれないだろうかと、嫌いじゃない人なら自然に思うもの。
それが例えミノカサゴでも チラと思わないこともない が チラ所じゃない 子供時代のあの野良犬と同じ目をしたミノカサゴは、まいてもまいても 薄濁りのベエイの青から ぬぅと現われ びろびろの衣を揺らしてついてくる。

他の魚がいたら 暫くじーっと眺めたり ミノ頭で考えたりしては またダイバーについて来るのだ!!

衣びろびろだけならいいけど、アンタ そのヒレの先に毒針いっぱい握ってるやんか。振り回してやって来るなー 来るなってば!魚は人を見たら逃げなさいって お母さんかがゆーとったやろっっっ しっつしっつ!!

ダイバーとして思いつく 数少ない魚言語

芸までしやがる

イルカだったら無茶苦茶ニュースなんだけど、この犬カサゴは何がしたかったんですかね。ミノカサゴの姿をしたイルカ…だったんですかね。 犬カサゴに逢った事がある方、人をからかう魚を どう思いますかあ。

……多分つづく (いつものパターンさ)