2008/09  Diving Log 2

ころもがえ 08/10/04 (土)

ソラスズメは近くで見ると 結構気が強そうな眼つきしてたりする

 ▲ しゅーーーっッ と、泳ぎ去るソラスズメ 珍しく流し撮りで写ったぞぅ (08/09/25 須佐 深まてかた) 

側面から見ても、状態によっては同じ魚に思えないってのもあります。俊敏に泳ぐ姿を写真に撮ると、カラダもシューーっってしてますし、ほわーんと動かない時はこんな形(右のソラ)。見る方角云々とは又違う意味で、命をもって活動している状態ってのも、真横静止図には解らない魚の姿てのがありますねー(デジカメ動画では撮れないけど)。

で、ソラスズメの姿ネタのついでに。

地球温暖化でソラスズメダイが山口山陰方面でも越冬するようになったぞ、そう言われる様になった頃に私はダイビングを始めました。だから、かつてソラスズメが山口の冬の海で本当にいなかったのかどうかを知りません。

鰭が ぱー

くろい?くろい?

しかし、2002年の秋からは、ずーっと潜ってます。そしてソラスズメダイはなーんとなくいつもいたような超曖昧印象です。100本潜る辺りまでずっとコワイコワイと思いながら潜ってたので、海の生物を冷静に見ていたかどうか相当アヤシイですが、私の知るソラスズメダイはいつも綺麗なコバルトブルーでした。

が、Webで見ていると冬場のソラスズメダイは黒い……と書いてあるのを見かけます。黒く色が褪せたソラスズメダイの写真も見かけます。そして私は黒ソラを認識していません。いつもいるチャガラのように、その存在で季節を十分感じながらも、姿の変化を知らないでいます。更にこの普通種についても年間を通し姿がきちんと解る写真を撮っていないのです。こんなにいるのに←です。

 ▲ 真冬のソラ (08/01/27 須佐深まてかた) 

よく動くソラスズメの写真をデジカメで撮る腕を私が持っていないので撮る意欲も無かったんですが、一枚くらいはあるかもと探したら 今年一月の真冬ソラの写真がありました(08/01/27 須佐 深まてかた)。一枚じゃわかんないけど、これって黒いんでしょうか?下にある今回の秋ソラと冬ソラの青味にそう変化を感じません。

更に、ご存知の方にはふつーに知られている事なのかもしれませんが、釣ると黒くなる……?との記事も。
ダイビングで生きた海洋生物を見ていると、さも知ったゲ〜に思いがちですが、Webで見てゆくと結構釣りをされる方のサイトが面白いですね。興奮すると黒くなる?ってのは、精神状態が肌に出てる?……てか、そういう受け止め方が合っているのかどうなのか(多分違うだろうな)。ま、ともあれソラスズメとチャ〜太郎は、凍てつく季節 冬服に着替えるのでしょうか。冬場はコンスタントに黒服なのでしょうか。迎える冬の超個人的楽しみが、こーしてまた一つ増えました。冬チャは婚姻色で綺麗なんだよ ソラは冬に黒いんだよ ずっと前から皆がそういってるからそうなんだよと、言われても、自分の目がほんとだーと思えないと結局自分は知らないことだと思います。

 

暮らしているんだもん 08/09/29 (月)

図鑑でみるよーな側面姿勢には、なってくれそーでなってくれないってことです。
そして、魚は横向け!←が普通と何故か思い込んでいたなぁなんて、そんな勘違いに カメラを握って気が付いてみたりするんですよ。色柄カタチ その仕草で、小さいくせに無茶苦茶目立つコロダイのチビなんて、ほら  常にS字のこーんな踊りを絶えずやってるというか、実際に見ると腹が立つ。

 ▲ 落ち着きの無いコロダイのガキ この3つの写真が 絶えずパラパラ漫画状態なのです

…ってことはないです。可愛いです。大変かわいい。可愛いけど、こっちの目的が足蹴にされると、あのなぁ ちょっとだけでいいからさぁ……って思うのよ。この落ち着きの無さ、静止画じゃ解らないですね。これも普通種なんであまり大事感が無く、動画で撮った事ってありません。別段泳ぎ去るのでもなく、同じ位置 同じ高さにいながらS字踊りを続けるコロダイのガキ。ふむ、今度撮っておこうっと。

▲ 山口県萩市須佐 深まてかたのやつ(8/9/25)

▲ 鹿児島県枕崎市 塩ヶ浦のやつ (5/9/19)

こっちは微動だしないノコギリウニね。山口の海では私は今回初めてご対面。そう、前に見たのは鹿児島の塩ヶ浦ボートだよー かしなあ。あの時は、こんなウニがいるのか、この太い棘って ふつーのムラサキウニみたいにちゃんと動くものなのかなぁ?と思って……逆さに置いたらマンガのよーに動いて元に戻ろうとしたんで、良かったなぁお前 ちゃんと棘が動いて。なーんて思ったりしたのよ。

ほら、ノコギリウニのいる背景がこんなに違う。けど いる。
こいつが生きてゆけるものがどちらの海にもあるってことなんだろうな。
棘に纏っているヨゴレ(?)も、似たようなヨゴレぶりになってるけど、ちゃんと”それぞれのお住まいの環境〜”が棘に付いている。そうだよねぇ、身に着けているものでどんな暮らしぶりか 人間だって匂うってもんよ。
そうそう、暮らしていたと思われる辺りを想像するのが楽しい生物のベスト10にサザエが(自分的に)高順位で入っているんだけど、ずっと前 職場の忘年会の席でサザエがお膳に出たの。みんな同じサザエなんだけど、こっちのサザエと隣のサザエは殻の周りが当然ながら違うワケ。付着物の多い殻がお膳に乗って出された同僚は、キモチワルイーーー なんで私のだけこんなのーーーーっ!なんてね、お酒も入ってるし 叫んだんだけどさ、おおおっっっ!このサザエはこんなものが殻に付いているぞ。おおおおおっっっ!そういう場所で採られたんだ!わぁ ちょっと見せてよーー ←って、私もお酒入ってるし 一人興奮してどきどきよ。

魚がじっと真横じゃなく、常に生き生きと動き活動している生物であるってことや、ウニやサザエの体がつる肌ではなく、全てが生き生きとした自然なんだとかそんなことを、思うよーになった自分は、少し幸福な 少し変人になってるんだろうなと思います。

……たのしぃわ@つづく〜。

 

コロ 撮り 08/09/27 (土)

落ち着きの無い子ベスト3に 絶対入る

Blogに書いたよーに、昼下がり 須佐のまてかたイルカの骨探しをしていたのですが、午前は図書館におりました。で、仕事絡みの本を探しつつ 何時もの如くなになにの図鑑……とか、海洋生物のなんとかかんとか……をチラ読み。で、今更ながら思ったんですけど、魚を知ったり調べたりするのに活用する図鑑ってのは、凄く当たり前なんだけど魚を一斉に側面(…というのだろうか?)から写した写真なのねぇ。

なんで長い事その姿勢に違和感なかったんだろう と思いながら、又そう思う自分がいることも ああ、自分で生きた魚にカメラを向けようとする人間になったんだなあなーんて、プチしみじみ。

側面姿勢に違和感が無いのは、図鑑で知る姿がその姿なんで、この方向から見た姿がこの魚なのだ←と思い込んでいることと、日常親しく魚とお付き合いするスーバーにて売られている状態、更に調理される状態が当然ながら同じく側面図だから←なんだと思う。理屈がましいけど魚を縦には置けませんもんね。

じゃあ実際、生きて活動している魚が自分に対して側面姿勢でいるかってのは大間違いで、普通は危害が無い場合どっち向いててもいいんだけど、写真を撮っちゃおうと思うと いかに魚というヤツが真横でいてくれないか思い知らされるのよ。上の写真はコロダイの幼魚。ダイバーなら知っているだろうけど、こいつは真横どころか魚らしい真直ぐ姿勢にすらならん。漠然と眺めているだけなら 可愛い踊りじゃんって思えても、カメラを握るダイバーになると、常に腰振ってS字のこいつに相当ムカつくのです(そうでしょうが)。

ソラと同じく あちこちいるのに撮れない普通種は、このよーに山ほどいます。
チャガラ……についても ええ 今回バカのよーにシャッターを切って全敗でした。居るよってだけの写真なら撮れます。しかし、その姿詳細がほしいと思えば思う程、ピントの合った写真が撮れません。目の前にいるのに何度撮っても残像写真ばかりがカメラの腹に膨れてゆき、イラつきながら諦められない。ダイバー心をもて遊ばれているよーで身悶えし きーーーっ となって海の底で燃えに燃える。そして今日も充実のダイビングだった、海はスバラシイ 楽しかったよかったよかった、さあ次は何時潜る?ってんだから、フォト派ダイバーってのは多分みんなヘンタイです(ウソ)。

……つづく〜。

 

ソラ 吹雪 08/09/26 (金)

うじゃうじゃと溢れるチャガラと張り合うよーに、ソラも拍手したくなるほど舞ってます。秋の陽と戯れるコバルトはなんともいえませんね。地味な海藻の海ダイバーとしては、彼等が可愛くてたまりません。が、難点は あまりにも落ち着き無く泳ぎまくること……(-_-;

ソラスズメはねぇ、おっとりさんデジカメには大変撮り難いんですよ。シャッターを切っても切っても切っても ああ切っても、液晶に残る姿が青い残像ってのは相当イラつきます。目の前の可愛い子が自分のものにならない歯痒さ。それが撮る数募り募って加速して、おまえらなあ ちょっとだけでいいからじっとして!と歯軋りしていると、あっという間にフリータイム 終ーー了ーーーー。

ぎーーーーー!!

こんなにいるのに おまえら一匹くらいマトモなヤツはおらんのか!(全員マトモ)……。
こんな具合にコバルトの魚吹雪の中で燃えることができる。癒されながらも大変精神衛生に悪いソラスズメ遊び どう?仲間になる?

かわいいよう かわいいよう いい色だよう

ソラスズメってのも、超普通種ですよねぇ。超普通種だけど季節回遊魚。
”こっちの海で数年前から(ホントか?)越冬するよーになった。地球温暖化だちきゅうおんだんかっっ!”←と、随分聞いた遠い記憶がある魚でもある(覚えてたくもないけどさ)。
確かにかつて真冬最低の水温は10℃〜11℃って聞いていたけど、ここんとこ13℃くらい結構あるよね?

こっちを 向けっっ ってばっ!

ソラスズメが本当にずーっと前は山口陰側で越冬していなかったのかどーかは知らないけど、これだけいるソラスズメもチャガラのよーに、物凄く普通にそこにいて 可愛くて でもよく知らないよーな気がします。真冬でも確かにいるし、その数が冬の度に多い気がするけれど、たった数年で多いとか少ないと話すのも、地球温暖化だあーと仁王立ちになるのも…うーむ。だってソラスズメの事、地球を語るほど良く知ってないでしょ。

動くなっっっ って ゆーてるやろっ

ソラとチャガラが違うのは、チャガラの方が数が多く普通種の王者。見た目もチャは可愛いけどソラの方がべっぴんさんなので、ダイバーのカメラが向けられる事かなー。
コバルトの乱舞はたくさんの人を魅了してしまう、毎年季節を迎える度に咲き乱れる桜のよーなもんですね。

……さて つづく。