2008/11  Diving Log Zamami 5

青と白 09/01/16 (金)

大変くどいですが、初めて座間味に着き 一面珊瑚の浜を見たとき そして歩いたとき、その衝撃を忘れられないのです。貝砂よりももっと解りやすい生物の遺骸が一面に広がり、そのまま海の奥まで続いている景色…。
この上を歩いてもいいんだろうか??と躊躇ったのもヘンですが躊躇いました。

ただみているだけで十分……

珊瑚の地域の人は、これが浜辺というものなのかもしれませんが、珊瑚の無い地域の浜辺はこんな浜じゃあありません。こんな生命がむき出し〜の浜があるものなんだ!と思いました。ええ、本当にくどいですが、青い海 白い浜に思ったことはこれなんで同じ話を繰り返してしまうんです。
10月の夕暮れに人は誰もおらず、ただちゃりちゃりと歩けば響く浜の音。生きていたものを踏む初めての音に、思わぬ海を見た気持ちでした。この話はきっと死ぬまで言い続けます。初・古座間味ビーチのことです。

齧ってますー 齧ってますー

砂地にぽつんとあるの そしてたくさんがいるのー

阿嘉島の港に着くと、これは本物ですか?なうつくしい色を呈していて、頭のどこかをやられます。
その色は海の底に累々と積もっている珊瑚の遺骸、砕け砕けたその白砂からの色ですね。まだ見ぬ遠い海には、こんな生物由来の砂たちがもっともっと続いてて、海底を覆って青を映しているんですね?それは一帯どんな景色なんですかね?そういう姿を、この私の目が映し この足が歩くことがあるんでしょうかねぇぇぇ。

慶良間だけでも、うわあ こんなことだ なんてことだ うわあうわあ!とどうしたらいいか解らず走り回りたくなるような、勿論走らないしただ見ているだけだけど、うわあうわあと跳んだり走ったり なんだかぴょんぴょんしてたい気持ちになります……やりませんけどね。で、潜ってみるとそんな海底の上に又 その砂の中に、満開の桜の如く生命が暮らしている。尽きることなく暮らしている。もうね 言葉を忘れてしまいます。

けど、感じ方って人の数なんで ええ 私はあの青と白にこんなこと感じているって話ですからね。はい。

 

海に咲く花 09/01/12 (月)

潜ってて驚いたのは、生物の珍しい場面と思っていたものにきちんと出逢えることでした。人が見ていなくても、だまたま通り掛った者が誰であっても、生物たちは自分が成すべき事を時と環境に合わせて行っている。知ってる知らぬ 見た見ない 撮った撮れなかったはこちらの勝手、当然といえば全くその通りです。TVや映画でなくても、特別だと思っていた姿は生物の健やかな生活の一つであり、自分で遭遇する事が叶うのです。

私の様な素人は別にして、海陸に限らず様々な生物の生態を人間が把握したいという事は、生物に強い影響を与えてしまう生物になってしまった立場として大変理解できる事です。そしてそのあらゆる場面、それが素人でも十分遭遇出来ることに驚き、同時に胸が熱くなるんですよ。それはもう頭がカッと燃えるような…そんな感じですね。

デジタル音痴でもデジカメはどんどん賢くなり、誰の手にも持たれ、そしてダイバーとなった沢山の人たちがそのカメラを防水ケースに入れて海に入っている。一頃流行った?「自分以外はみんなバカ」(そういう本がありました)の心理がとても嫌いな私は、経験の浅いダイバーがカメラを持つ事をちっとも可笑しいと思いません。これだけデジタル機器が普及した世の中、とても自然だと思ってます。

犬のよーに ついてゆく わたし……

そんな中で、ずっと夢みているひとつがウミヒルモの花。
須佐の海にこれでもかと広がるウミヒルモの中に、私はまだその花を探せてません。そして慶良間でも花は見たことが無いと聞きました。しかし、Wikiにも「
地下茎を伸ばして広がり、水中に細い帯状のをつける。は水中で開き、水流によって媒介される花粉は糸状である。」とあります。糸状の花粉は若しかして飼育下で咲いた花なのだろうか?と思いながら、若しこれが飼育でも咲くことは咲くなら自然界で咲かない筈はなかろう。なんで海底に無いんだろう?不思議なことだと思ってました。

形は違えど 須佐のウミヒルモの状態と同じでした@ホソウミヒルモ

お痩せさんです

慶良間で見せて頂いたウミヒルモは新種のホソウミヒルモで、須佐のものとは葉の形が違ってます。そしてそのホソウミヒルモの花ですが、Webにこんな記事があります。稀少ながら はやり花が咲くのです。

海の中で生活するウミヒルモという植物の花の姿を、数あるカメラの何方かが写してくれないか。どんな珍しいものでも、人を選ばず生物はその時を迎えればそこに姿をみせている。出来れば私も君の花と出逢いたい。叶ってほしい。これはカメラを握る素人ダイバーの、小さいような大きいような望みの一つなんですよ。