2009/04 Diving log 3

いつもの 余談さ 09/05/15 (金)

スズメダイ 地味な地味な 地元美

 次の予定はいちおう来週。潜ってないと毎日が味気ないですね。ダイビングをはじめる前は、やらなくてもええことをやってる変わったひとたちぃ と思ってたですけどね、ええ 始めようと思うより更に前のことです。で、今に至るワケですが自分の身近な環境と生物を知るということは、言葉にならないものがあります。
 海だけでなく陸地でも旦那の赴任も加わって 本格的山間部〜でお世話になる様になり、人が自然の中で暮らしているってのを実感というか体感というか、共存とはこういうことなのかなあと ええ。

 生物を見てても、人間をみてても、オノレの都合のいいように生きている様は一緒なんですね。相手が困るからこの程度で……なんて思ってはいない。破壊してでも、命を奪ってでも生きようと手を伸ばしている。

 大した話も出来ませんが、山間部にゆくとしみじみとその景色に見惚れてしまうんです。山口に限ったものではないでしょうが、あの田圃 そして畑の整備された姿はつくづく凄いものです。これは生物としての人間が生態の維持の為に環境を創り上げたもんです。山も杉花粉の悪評高い山林ですが、植林をすることで自分に続く世代が困らず食べてゆけるようにと、開墾し植えに植え、植え植え植え 植えまくり、山や谷をすっかり覆い尽くしたもので、更にそれに手入れという管理が加わっている。

 私はね、田舎出身の人間じゃあないんですが、どう見ても素晴しい景色に共存の意味をみる気がするんですね。他所者に閉鎖的で慣わしが変わることを極端に嫌う地域は、変わることで返ってくる環境変化の困難さを慣習の中で知っているんだろうと思います。

 勿論これらは人の自然経由での利益追求にあり、求めるものがこの山間部のような環境保持原則じゃない場合が環境問題云々なんでしょうが、環境が変わる事で繰り返せなくなる自然は、そのまま生活に直結していること。これがありとあらゆる生物たちの生活や生命維持変化と同じなんですね。

 何をいわんやの雑文ですが、これからの季節 農村部は農作業と湧き上がる雑草の生長、そして害獣と呼ばれる小動物との戦い。よくぞここまで共存と環境整備を繰り返して生活しているものだと怠惰なわたくしは尊敬の念やみません。そして思わずベエイの共生エビを思い出したりもする…。
 余談ですが、山間部の方々って肥満してないですね。本来の姿はどうあるものか考えさせられます はい。

 

初夏へと 09/05/06 (水)

 花粉が零れるときを迎えたとき、汐の中に溶けだして春濁りのひとつとなっている。花粉が粉であろうが繊維であろうが、私には大きな問題ではなく それよりも海中の花も花粉がこうしてゆらりと舞うものだというほうが随分驚きです。

 生まれているのにまるで胎児そのままのようなプランクトン、それに加えて花の花粉。海は隙間無く生命。
この仕組みはどうしてあるんですかねえ。生命ぃ〜 すべてどうして こうして あ〜るの〜。

アナハゼもミルク色

 季節は春を見送り、初夏を迎えようとしています。
 海藻の間に間に無数の稚魚が撒かれていて、それは凄くよくできた玩具のようです。ちょっと身体がしっかりしてくると、どの親の子たちか解りますが、卵時代を匂わせるお子さんはよくわかんないですね。

うわー ちぃせぇっっっ

 ところでこの子たちの色、ああ なんだか目に懐かしいその紅色。お前等……チャガラ!

クラゲだと思うが まだ調べてない クラゲガイドブックに載ってたきがする……

 チャガラだと思うのですが、実際は無茶苦茶小さくてよくわからないですね。身体のあの縞模様も解らない。ましてや縞の本数なんて数えられない。肉眼では本当に紅色の毛糸クズ。ただ、その色具合と雰囲気は目に馴染んだチャガラだあ。
 チャガラなのかなあ。次に潜るときは、みんなちゃんと縞々のチャガラ服を着ていてくれる?

 GW終りましたね。水温はこのGWが明けと伴に上がってくる筈。私もGWを基準にウエットを検討したりしてたもん。8mmゴムスーツ+浅場潜水12kgウエイト=苦しい。水温の上昇と伴にウエットに変身です。ウエイトもぐっと減って猿のよーに身軽なダイバーとなり、うききとアマモ場を右に左に跳びまわり、花よ稚魚よと戯れます。ウソです。でも、うれしいなー。

 

綿毛のよーに 09/05/03 (日)

溶け出してるように見えた花粉

おせわになりますー

繊維状と言われれば そうみえてくるしぃ

 アマモの花粉は<繊維状>とWebで読み、<粉状>に見えた事を思い返してみた。微粒子的なものなんで素人には追求のしようが無いんだけど、うーむ 確かに海中では毛髪もぶわ〜んと広がるものだ。夏場など、フードを被らないダイバーさんの頭はたんぽぽの綿毛。根の無い繊維状の微粒子なら、海中では正しく絵の具を溶かしたよーにゆらぁあ〜っと広がることだろうなぁ(…ええ、あくまでも想像)。

 どれどれと、撮った動画を見直すと、繊維と言われれば繊維状のものが流れ出ているように見えてくる。アヤシイ記憶と同じように、撮った動画もデジカメのものなんで、花粉レベルが見える筈はありません。見えない、見えないけど様子から想像を膨らませて、ゆらぁあ〜っとね それは海中に広がる花粉の如く……広がって広がって、どこかで結実したらええなあ。

 ……44女のロマンはつづく。

 

海に散る 花 09/05/02 (土)

で、本題はこれから。
 ガイドさんから呼ばれ、なんだなんだと行ってみると、アマモの花がほろほろと零れた時、一緒に白い絵の具を溶かしたよーなものが流れ出でくるのです。おお!おおお!これはアマモの花粉ではないか!アマモの花粉が流れ出る様は、今まで見てきた海中生物を思い出させます。海の中で生物たちは、すべからく汐をつかって命を繋いでいるんですねえ。仕組みというものは、なんでこんなによく出来ているのだろう。

 初めてアマモを見たとき、蝶も蜂もいない海の中に草原がある、これはなんて不思議な景色なんだろうと思いましたが、こうして虫ではなく水の流れを利用して花粉を運ぶものを水媒花というのだそうです。ちなみに昆虫の場合は虫媒花、風だったら風媒花なんですってさ。なんとなく風雅。

 ともあれ花粉動画です。花粉がたなびく様は、どうみても貝の放精放卵に似てる〜。

こうした花粉が流れ出た後の花が 海中に舞っているのだと思いますー

 アマモの花粉ですが、海中で見ると絵の具を溶かしたようであり、花粉のイメージもあって、あれはだ<粉>と思ったのですが、Webで調べたところ、どうやら形状は<粉>ではなくって<繊維状>らしい。
 採取もしないし、顕微鏡そのものもありませんので、これは自分で確認しようがありませんが、繊維状と知って改めて動画を見ると、なるほどなるほど、確かに花のとこにケバケバらしき部分もチラリ。記憶でもケバ立った部分があったよーな気もするので、ああ あれは花粉だったのかあ??なんて思ったり。 ちなみに左の写真は恐らく花粉が流出した後の状態だと思うので、繊維状のものは不明。だけど、ひょっとして葉に纏わり付いている白い繊維は花粉なのかも。

 アマモに限らないことですが、微細なものは よおわからんです。海中はけばけばやネバネバやドロドロやにゅるにゅるや……そんなもんはいくらでもあるんで、流れてきたもんが付いているのか、そのものから出たものなのか素人の肉眼では解らないですね。

 アマモってのは地味ながら多くの海洋生物を育む場所を提供しつつも絶滅を危惧される生物なので、素人がうっかり足を踏み入れるには敷居が高い程、専門家さんがあれこれどれそれと、調べに調べられたたくさんんの情報があります。読んでも専門的なことはさっぱりなんで、わかったよーなわからんよーな、読んでも読んでも文字を目で撫でるだけでさっぱり。しかし、フムフム……。

 しかーし!難しいこと抜きでアマモ花粉動画、自分としては小躍りしたい宝物です。すっごくうれしいなー。

……つづく

 

海に咲く 花 09/05/02 (土)

アマモの花とアナハゼの幼魚(だと思う)

 海に草原があります。

 見上げる海の青は空の青に思え、蝶や蜂ではなく小さな魚たちが暮らしている不思議な景色なのです。潜水するようになって、本やWebでアマモの存在を知りながら、実際に海の草原を見たのは須佐で潜るようになってからのことでした。須佐のベエイはこれらが本当に絶滅を危惧されているものなの?と思う程、当たり前の顔をして広がっています。

 そう、アマモやウミヒルモが珍しくないダイバーも、見たことの無いダイバーも、少し経験のある方なら、それが絶滅を危ぶまれる生物であることを、チョットは知っているのではないでしょうかね。海草は特別なアクションもありません。桜やバラやひまわりのよーな、惚れ惚れする花も咲かせません。地味……なのです。でも、 海中の景色に海藻の海、珊瑚の海が思い浮かぶように、身近な海に広がっている、この海草の海も思い浮かんで欲しいものです。

 さて、春を過ぎ初夏を迎えるこの季節、ベエイのアマモにお花が咲き始めてました。お米のよーな白い小さな花は、相変わらず超地味。しかし、アマモ場が変わらず豊かであること、今年もきちんと花が開いていること、私はうれしくてうれしくてたまりません。
 アマモの花は零れ時になると、僅かな揺れでほろほろと花弁が海中に舞います。辺りを見ると、草原にいくつもいくつもアマモの花が舞っています。海中の花吹雪というのでしょうか。
 海中に舞うアマモの花びらです。ご覧下さい。

 この素朴さは、レジャーダイバーの興味を惹きつけないようですが、舞う花の中で自分はなんて特別で豊かな場所にいるのだろうとしみじみ思います。と、同時に……君が流行り者になるのは嫌だよ…なんて小さな花を目で追いながら考えたり。ええ、心は結構複雑なのです。

つづく……

 

 幼魚の季節(キホウボウの一種) 09/05/02 (土)

綿雪のよーな華奢さ

まずは名の知れぬ幼魚。

そうですね…口はジンベイ風。動きはおたまじゃくし風。スケルトンの子供は忙しなく そして時々脱力したように、ながいその海底で幼い体をしきりに動かしていました。説明よりも見た方が易し……動画ご覧アレ。

名前はなんなのか、大人になった暁には どんな雄姿なのか知りたいなあ。

あなた、何方のお子さんで?

 5/15補足
 どうやらキホウボウの仲間のお子さんらしいぞ とのことです(ガイドさんより)。
 深いとこのお子さん。つまり迷子やねぇ。

……つづく。