さて、お昼前に2号宅へ出発します。2号宅は今昆虫と植物の王国です。そしてそこに人の手が丁寧に入っている。共生の風景というのですかねえ。果てしなく広がる田畑は人工のものなワケです。人工物でありながらその細工は総じて自然物なワケ。手入れの丹念さは日本人の几帳面さというか生真面目さというか、よくここまでと思う仕事ぶりで、つくづく人の手とはすごいことだなあと。
暮らす家々、段に重なる田や畑にはこれまた器用に石垣が組まれている。間違いなく人の手で組まれた石垣をみると、わたくしは丹念に巣を造るあらゆる生物を思い浮かべてしまいます。身体能力が違うんで、やったことのスケールが違いますが、ありとあらゆる生物たちも、オノレの持てる力で自分の生活を組んでいる。
生物は食べ物、或いは劣ったもの。そしてオノレは人間で、更にその中でも自分ってエライのだぞうなどと、安いプライドが高い人に、わたくしはおめぃも生物なんだよと囁いている(心の中で)。どっちがエライのでもなく、種類が違うだけ。タコなんておめぃより随分エライ。ただ、身の回りの素晴しい環境や、多様な生き方をしている生物の価値ってもんを語り出すと、ワタシが単なる超変人になるというのは明らかで、人間社会における我が身の扱い、明日の仕事への影響のために話しません。話しませんが思ってますで。 |