2010 3月 Diving log

Diver 10/03/26 (金)

  チャガラを堪能出来ないまま、春を迎えてしまいます。しかし、また潜れば普通種であるチャガラはきっと変わらずいてくれる筈。チャガラもですけど、確認したいものがまだまだ海にいるんですよ。

 今回は、これからも潜れますようにと、ただ美しい海中景観を堪能する潜り方をして来ましたので、何かに固執するよーなオハナシはありません。あるとすればダイバーですかね。ダイバーは何を求めて潜水をしているのでしょうね。仕事でもないのに相当な体力をつかいながら海へと入る。不思議ですよね。

 出版されている海中写真集は、どれも現実のものとは思えない美しさで溢れています。そして海中には、確かに美しい景色と生物が満開の花のように広がっています。しかし、時にダイバーは高額なカメラを握り締め 一般的には決して美しいとはいえないものもレンズに収める(自分のことです)。また 果てなく広がる海の中で一生のうち一度も見ず、そして知らなくても構わない魚や爪の先ほどの小さな生物に夢中になる。

 趣味としてはリスクが高いようにも思えるので、コレクター趣味も適当に…と思わなくもないですが、ホントにそもそもダイバーってなんだろねえって考え考え潜ってました。それに、スキューバーダイビングと一言で言いますが、実際には同じよーなことしてても嗜好は個人個人相当分かれているようで。

 わたくし個人としては、ディープエリアは本数重ねても好みませんので、ゆっくり生物を観察できる地元ガイド様、そんなこんなで これからも楽しいダイビングをたんまり堪能させてくださいな。今回潜ることを果たせましたので、また元気にチャガラや海草やナマコ、エチゼンクラゲと遊べると思います。どうぞこれからもよろしく。

……つづく。

 

 座間味 再訪 10/03/21 (日)

 潜る行為に不安感が続き、困ったなと思っていたのですが とりあえず慶良間へ。

 ダイビングを始める前、青海島(山口)へ遊びに行ったとき、海からよたよたとあがってくるダイバーを見て、正直「まあ、こんな所でしなくてもいいことをやってるアブナイひとたち」と思ったのですよ。へんなの……と思った気持ちは、それから何年も過ぎて何故か潜る方の側の人となり、青海島へ訪れる観光客さんたちから「どんな魚がいるの?」「寒くはないの?」と投げ掛けられる言葉と好奇の目に、解らないくせにそんなこと聞かないでに変わりましたね。見知らぬ人に簡易に返答するには納まらない魅力、それは非日常である海中が、非日常でありながら、リアルな日常であり、生物の種類を越えて命をもち暮らすものの世界であることです。

 人としての常識から立ち位置を変え、生物とはと思い直すことは気持ちをニュートラルに出来ます。卵保護もそうだし、性転換もそうだし、神経やホルモンの働きによる色彩変化も生命の終りも 新しい命と終わる命が四季の中で繰り返される自然も、難しい事は解らないなりに自分も生物の中の一つだと思うに到ることができる。

 それは多分潜らなくても、陸の上でも同じように多くの生物から感じ取ることが出来る筈なので、もう潜れなくてもいいじゃんとも思ったですけどね、それも無念で諦められません。で、いつ底があるのか解らない真っ暗な海底も、それはそれで素晴しいのですが、ちょっと慶良間で遊んで来ることにしました。基本的にわたくしはこわがりさんなのですよ。何本潜ったからもっと刺激的なものを…という潜り方は嫌です。自分の暮らすエリアに近い辺りで命を繰り返す生物たちの姿を楽しむこと、これがいつまでも自分の基本だなあと思います。

……つづく。