2011年2月 diving log

Okinawa〜の普通種観察 2 11/02/15 (火)

 本部と砂辺の両方でこれまでシュノーケリングを一度づつやってますが、本島でのダイビングは初めて。普段シュノーケリングってのをやらないんで思ったんだけど、タンクを背負わないで海で遊ぶってのは実に自然ですね。エア切れもなく楽しい。砂辺なんて嘉手納基地が近く、地元の方々には大変申し訳ないですが、頭上をばんばん飛ぶ戦闘機を見上げつつ熱帯魚やサンゴの海を眺めるってのは、余りにも沖縄を実感する。浮かんだ上体でのカメラ撮影は確かに揺れて撮り難いけど、少しだけならスキンで潜ればいいし、それなりには楽しめる。本部での青の洞窟も、観光雑誌に散々紹介され新鮮さに欠けると思うかもしれないけど、一度はダイビングではなくシュノーケリングで洞窟の”海面の青”を観る価値がある。
 この両方、恐らくこの辺りの海の観光の定番のなのだろう。定番であっても、いいものだ。いいかどうかはその人の感受性によるけれど、私としては、いつでもこの場所にあるものでありながら意味のあるものだと思う。

 普通は他所からみると特別です。だからわたくしはそこの普通を観たい。そこでのレアモノに惹かれる気持も勿論ありますが、地元で見掛ける生物を沖縄でも確認したってだけで、おおー いたのかいたのかー!とココロは大変小躍りする。

 例えば今回、道端にあちこち菫が咲いていましたが、おー菫 菫 菫 そうかそうかここにも生きていたかっ!
……と、そんなヨロコビが素朴に楽しい素人なので。

 

Okinawa〜の普通種観察 1 11/02/12 (土)

 寒波と寒波の間に、沖縄で寒緋桜の花見をしてきました。振り返っても、特別 籤運が良かった事はありませんが、今回ばかりは幸運だったんだなあと、積もった雪を眺めながら ただ感謝。

 季節柄、楽しみとしていたのは鯨と寒緋桜ですが、なによりも期待したものは沖縄へ向かうこと そのものだったと思います。一人旅はしない方も多いと思いますが、ツルがいないってのは思うよりも大変忙しく、旅の質もえらく変わります。同じ人間なので同じことしか書けませんが、見上げる雲が見下ろす雲となり、日常が非日常に反転する空はあまりにもうつくしく、あー生きててよかったとさえおもう。
 一人旅ってのはそんなもんだと思います。あ、自分の場合。

 で、生きてて良かった青い旅は、あっと言う間に那覇。今回は初バス移動だったんで、多少ドキドキでしたが、ドキドキは眠気に簡単に負け、意識の無いままに石川ICに到着。

 いや、しかし眠っていても一人旅は常にテンパッてるんで、足が同時に出る意気込みで海仕度。はあはあ息荒立てつつ沖縄8mmゴムスーツデビュー。黒いくせにベビーパウダーでタンマリ白くなり、この年で一人でこんなトコ来てダイビングみたいなモンを人生の中でやるとは 全く夢にも思わなかったなあ……と潜行。

 わたくしは多分ものすごく普通種の人間なので、自分に似たものが好きです。広がる見慣れぬ沖縄の海は、ここの普通の景色なんだろなあと思います。人が知ろうが知るまいが、長い時間の目盛りにすると、そこで命を繰り返してきたものたちがいます。地域が変われば生物の姿も暮らしぶりも違う、この事実は常に胸を躍らせてくれます。

 わたしが素晴しいと思っているものの一つに、人が知ろうが知るまいが……つまり同じ時間を過ごしている筈の多くのものや場所が、人間が関わらなくても、把握しなくても当然それぞれがもつ素晴しい時間や生命が”ある”ことですかね。

 潜る人になってたくさんの感動と不思議を楽しんでいますが、人知れず生きている名も無き多くの生命たちには清潔さすら感じ、うつくしいな と、ホントは自分は思ってます。

(更新はのんびりとつづく…)